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主人公にも安息を  作者: マト4
夏季大会編
61/141

EXP.61 嵐の男

「ま、楓月が一人で来るって事は……」


「本気で来てます」


解説の二人は先程とは打って変わり、険しい表情で語り出す。


「そもそも……楓月アイツいなくたってあそこは勝つだろ」


「確かにそうですねー」


実況である梟さんのやる気の無さに少々驚きつつも、リオさんが異常なんだなと思い心の中で謝ることにした。


「ま、俺がいたら話は別だけどなっ!」


「そういう論外発言は寝言でお願いしまーす。それでは、試合開始で〜す」


始まるの急すぎません!?


なんて内心でツッコミながら画面に目をやった。



【楓月 視点】


「今から他のチームの音声送るねー」


「お、サンキューな」


今日もリオのエクストラスキル『情報窃盗スティールプログラム』を使って他チームの動きを盗聴しながら、のんびり『雪街せつがい』を歩いていた。


少量の為積もる事はないが、雪が降り続けるという設定は実に面白みがある。


というか、面白そうだからココにしたんだけどね……。


「それにしてもさー、ステージ位ちゃんと選んでよ」


「次から本気だす!」


「それ前回も言ってたけど……」


「そだっけ?」


お怒りのリオに誤魔化しつつ、耳を澄ませる。


『とりあえず、集合だ。ポイントはキキョウに任せる』


『『『『了解』』』』


これは……アカクラか。


『俺とベヒモスで第1を獲りに行く、サノと青眼は楓月の足止めを頼んだ』


これは……キトだな、行ければ点を奪って来いって意味だろうけど……。


『ボクが第1部隊。二人は楓月さんをお願い』


『了解……』『ラジャー!』


これは『Assassin』だな。


となると……幻夢と新入りの子、サノと青眼が俺で残りはアカクラん所に行くのか……。


ソーマとかに教えてやりたいとこだが、今は敵だからな。


そんな事を考えながら歩いていると、


「楓月〜一人接近中〜速さ的にたぶん飛翔エリアル持ち」


その言葉で気づくと、二人は認識できる距離に入っていた。


とは言っても25メートルは先だけどな。


「ありゃあ多分……『Assassin』のお二人方だな」


動きやすい様にデザインされた着物みたいなユニホームを着た二人の少女。


新入りの飛翔エリアル隠蔽シャドウ持ちの幻夢も飛んでいる。


「久しぶりだからな〜身体鈍ってないと良いけど……」





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