EXP.60 Main Draw
ギルドに到着した僕達は、先に席どりをしていたガンさん達と合流するのであった。
「お、カレンじゃねーか」
「久しぶり」
「お二人方、お久しぶりです」
カレンが律儀に挨拶しているのを初めて見た僕と林は、シアさんに小声で尋ねる。
「なんでカレンあんなに律儀なんですか?」
「あー彼女は昔……入った当初の頃、彼らにシゴかれたからね〜」
辛い過去だ。僕はつじきり先輩と呼んでいるが、他の三人は……さん付け、教官、師匠だもんな……。もしかして、カレンの雰囲気が楓月さんに似てるのはそういうのがあるからなのかな。
「え、私達の試合見てたんですか!?」
「そりゃあ見るだろ。なんたってnekoの……」
「弟子の晴れ舞台」
そのセリフに……隣では号泣する林。
「一生付いて行きます、先生!!」
さん付けから先生に変わった……。
そんな談笑を繰り広げていると、シアさんがガンさん達に質問する。
「君達こんな所で油売ってて良いのかい?」
「あーそれな。つじきりがヤスイに捕まったんで俺達は出ない事になった」
「って事は、楓月が出るのか!?」
頷く二人にシアさんは、こめかみを押さえる。
「まさかアレ使うのか?」
「多分な……」
「はあ……」
珍しくシアさんが溜息を吐いたので、相当マズイ事なのだろう。
「えー、上級の部一回戦目……実況は私暫定2位『Tricky』のオペレーター、梟と我らがクソ……カッコイイ事で有名なカクト隊長と暫定5位『Spinner』のクモ選手にお越し頂きました〜」
「そんなに誉めんなって。いや、それほどの事はあるんだけどなー! ハッハッハッハッハッ!」
「小馬鹿にされた事とかは気にしないんですね……?」
「クモちゃん、そこはスルーで」
そうこうしている内に試合が始まろうとしていた。
それにしても、解説席がカオスだ……。
「なんでお二人……クモちゃんは試合出ないの?」
「そりゃ、内はテル橋がいねぇからだろ。お前知ってんだから聞くなよ」
「クモちゃんに聞いてるんですっ」
「えーと……花鳥さんが仕事でイン出来なくて……」
「そうでしたか。あー失礼しました……それでは、チーム紹介に入ります。まずはトップを走り続ける暫定1位『Seeker』第0部隊、ステルス戦でお馴染み暫定3位『Assassin』、見事なチームワークで勝ち上がって来た暫定4位『Seeker』第1部隊、繰り上げ出場の暫定6位『Hunter』でお送りします」
モニターに出場プレイヤーの名前が表示されていく。
『Seeker』第0部隊
楓月
『Assassin』
リクト、幻夢、花
『Seeker』第1部隊
アカクラ、ソーマ、AIRA、フェルメール
『Hunter』
キト、サノ、ベヒモス、青眼
「因みに、お二人は今回の試合をどう見られます?」
こうして試合が始まるのだった。
ご意見ご感想お待ちしております。




