表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
主人公にも安息を  作者: マト4
金策探索編
33/141

EXP.33 戦いの果てに……?

「このクソチビ、 ぶっ殺してやる!」


「さっきからうるせーぞ! 乳オバケ!」


「そんなにデカくないわ!」


そんな暴言の争いを眺めながら、少し落ち着いてきたリンゴさんの説明に耳を傾けていた。


「それで、頭を打ったカレンが怒って林さんを投げ飛ばしまして……。林さんが急に暴言を吐きだし始めて……。現在に至ります」


どうせ……飛んだ先にいた人が、落とした剣をたまたま林が握って、怖い方の人格になったって感じか……。


「あの〜、早くふたりを止めてくださいよ……」


この人は簡単に言うが、僕にはふたりを止められる程の力は無い……。


僕のそんな考えとは、裏腹に二人の攻防は激しくなっていく。


「視界の邪魔なんだよ! その無駄な脂肪が!」


「だから! そんなにデカくないって言ってるだろ!」


仕方がない……止めには入るか……。


こうして僕は、激戦の中に向かって行った。



「すいませんでした!」


林がカレンさんに土下座をしている……。


「いや、私の方こそ急に投げてしまったし……」


「いえいえ、そもそもはボクが悪いんですから……」


先程から互いに謝罪し合っているのだが、……何故か僕が一番重傷なのである……。


僕は戦いの中に入り、カレンさんの攻撃を背で受け、林から攻撃を受けながら武器を奪い取った訳だが……。


普通に考えて、僕に謝る所じゃないのだろうか。


そんな僕の元に小走りで戻ってきたリンゴさんが、緑色の液体の入った瓶を差し出してきたので、僕は右手で受け取った。


「ありがとうございます」


「お礼を言うのは、こちらです。そんなに身体を張ってくださって……」


身体中は痺れる程度だが、見た感じは……色々と斬られて治りそうに無いが瓶の中身を飲み干すと、HPバーの数値と傷口が徐々に戻っていく。しかし、斬り落とされた左腕だけは治らずに、その辺を転がっている……。


腕が無い人ってこんな感じなのだろうか……。いや、もっと痛いかな……。


僕がそんな事を考えながら、リンゴさんに手を借りて立っていると、林が僕の左腕を持って来た。



応急処置クイックキュア応急処置クイックキュア応急処置クイックキュア……」


「もう大丈夫だって、腕くっ付いたって」


先程から林が、泣きながら長刀を持って回復スキルを僕に向かって唱えている。


「本当ですか……?」


僕が頷くと、林は涙を袖で拭った。


だが、林の泣き顔を見ていると口角が上がってしまう。林には悪いが、物凄く女の子が泣いている様で可愛いのだ……。


一件落着したので、泣き止んだ林と共に僕はギルドの片付けに参加した。



「……それで、カレンなら良い場所とか知ってるかなと思って」


「うーん……。なるほどね……」


カレンさんは、しばらく悩む仕草をすると、


「リンゴの頼みだ、少年たちに力を貸そうじゃないか」


「い、良いんですか? こんな初対面な上に、あんな事を言ってしまったのに……」


俯いて問う林にカレンさんは、


「それを言ったら、私だって君達に危害を加えてしまったしな……。それに少年少女が困っていたら、助けるのが年上の義務だろう?」


なんか……何処と無く、楓月さんに似てるなぁ〜。


僕はそんな事を考えながら、彼女の話に耳を傾けた。




ご意見ご感想お待ちしております。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ