EXP.32 上級プレイヤー現る
翌日の週末の朝っぱらから、僕と林はギルドのテーブルに突っ伏している。そして、その光景を呼ばれて来たリンゴさんが眺めていた。
「どうされたんですか?」
…
「……と言うわけでして、一文無しに等しい僕達は、昨夜から一睡もせずに狩り続け、さっき帰ってきたばかりなんですよ……」
「……し、週末の朝からおつかれさまです……」
「あ、換金お願いします……」
リンゴさんに換金を頼んだ僕は、武装を解除してインナーの上にジャケットみたいな服を装備して顔を突っ伏す、すると既に顔を伏せていた林がこの後の事を聞いてきた。
「やっぱり、聞いた方が良いですよ……」
「流石に教えてくれないと思うよ……」
「ダメ元で聞いてみましょうよ……」
「何か聞きたい事があるんですか?」
換金から戻ってきたリンゴさんの問いに、僕達は顔を上げた。
…
「何処のフィールドに行けば、お金を多く稼げますか?」
「うーん……。最近は何処が良いのか正直わかりませんし……、おふたりのレベルを考えると難しいですかね……」
「そうですか……」
リンゴさんの返答を聞き、僕と林は顔を見合わせ、今後について相談を始めた。
「あの〜……。もしよろしければ、知り合いに聞いて来ましょうか?」
「「…………お願いします」」
ハモった僕達を見て、リンゴさんはクスッと笑いカウンターの奥に姿を消した。
「お話通りの天使の様な方でした……」
「でも、内心はシアさんと大して変わらないんだよなぁ……」
「そうなんですか……」
林の言葉を聞きながら、僕は重たい瞼を閉じた。
…
「ユウキさん、起きてください!」
身体を揺さぶられて目を開けると、リンゴさんが慌てている。僕は何事かと思い、リンゴさんの背後の光景を見て絶句した……。
肩まである橙色の髪と揉み上げを揺らし、黒いバトルスーツみたいな物の上に白コートを着た女性が黒い……弓? を持って林と対峙していた。
「ど、どうしたんですか⁉︎ コレ……」
「実は……」
ー5分前ー(リンゴ視点)
「お待たせしました……。ユウキさん、寝ちゃいましたか?」
魂が抜けた後の様にユウキさんの身体が机に倒れていた。
「すいません。ボクもそろそろ落ちそ……」
ガクッと気を失うかの様に、林さんの顔面がテーブルに突っ込んだ。
「どうしよう、ふたりとも寝てしまわれた。でも、もう呼んじゃったしなぁ……」
私が溜息を吐いていると、ギルドの扉が勢い良く開かれた。そこに立っていたのは、私の数少ない友人であるカレンだった。
「リンゴー!」
私を見つけるなり、名前を呼びながら走って来……。
「い、いつも言ってると思いますけど、見つけるなり走ってきて、飛びついて来るのはやめてください!」
「えー、いーじゃない。それより、私を呼んだのはコイツらの為?」
「そうですけど……」
カレンはふたりを後ろから覗き込む様にして質問して来たので、良からぬ事を考えていそうで怖い……。
急に起きた林さんが頭を上げたので……カレンの顔に激突した……。
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