EXP.18 三度目の印象が真実だっ!!
発言を聞いて皆が思った瞬間。
僕の脳内は情報を整理し、一つの答えに導いた。
どっかで聞いたことある声だなぁ。
とりあえず現場を見ることにした。
知り合いでも、この人数ならバレないはず……。
現場にたどり着くと、大勢のプレイヤーが輪を作っていた。
コレは逃げられないな……。
人の輪に紛れ込み、この大騒ぎの元凶を目にする。
被害者と思しき男性は、何処にでもいそうな少し体を鍛えた男という印象を受ける。
それに対し加害者の印象は、少女を想わせるその容姿には似合わない鋭い瞳と怒りに満ちた表情を浮かべている。殺気を放つ人物は紛れもなく、男である。
あれっ⁉︎ 騒ぎの原因ってもしかしなくても、林⁉︎
「悪かった、謝るから待ってくれっ!」
「謝って許されるんだったら、この世に警察はいらねぇんだよっ!!」
怖、何あの人マジでなにしてんの……。
「わかったかっ! おいっ!!」
「ハイッ!!」
「わかったなら……有り金全部、置いてけっ!」
「ハイッ!!」
男は叫び声にも似た返事をすると、メニューを呼び出し取引を行い始める。
「ご勘弁を……」
「今回はこんくらいにしてやるっ! とっとと俺の視界から消えやがれっ!!」
「は、ハイッーー!」
男は一目散に人の輪を貫いて走り去っていった。
人の輪は広がりながら、分散していく。
僕は人の波から抜けて宿屋に向かって歩いてく……。
>>>
「ただいま、戻りました……」
「おかえり!」
取引を手っ取り早く終了させる。
「ユウキ君」
「なんですか?」
「パーティーを組んでから収入が上がったね」
幼い笑顔を向けてくる彼女に対して、
先ほどまで、この光景を癒しにするはずだったのに……。
「今度、そのリン?君を紹介してくれよ」
「今度、聞いてみますね……」
(絶対に聞きたくない! あの人もの凄く裏表が激しくて、怖い!)
一人は喜びを隠せず、もう一人は恐怖心を隠せないその光景は、第三者が見れば笑う以外に他ならなかった……。
後に語られるが、彼はこの日ひとつだけ学んだ事があったとか……。
人を見る目だけはしっかりしなきゃ……。
…
ー翌日ー
昨夜の事を聞こうにも、怖くて聞けずじまいの僕は林に怯えて狩りをしていた。
「どうかされたんですか?」
「ダッだいジョぶデス」
(片言?)
「何か悩んでらっしゃるんなら……相談してください……ユウキさん」
恥ずかしそうに赤面しながら、話してくる彼を見て決心する。
「昨日……林に似た人が仮想国のほうで騒いでたから……もしかしたら……林かなぁ〜って思っt……」
「それはボクです」
「え」
(そんなにキッパリ…………)
驚愕の真実が明らかに……
次回に続く……
わけではなく。
というか本物なら怖いっ!
誰だよ! この人、天使とか言った奴。
……僕でしたね、すいません。
「でも、それには理由がありまして……」
「え」
「何処かでゆっくり話しましょうか」
→
あまりプレイヤーも来ず、視界が良い壁際の岩に座る。
「それで〜、理由とは?」
「長話をするとユウキさんが途中から聞かないので、単刀直入に言います」
「ゴクッ……」
まさか本当に猫かぶってて、本当は怖い人なの⁉︎
「ボク……二重人格なんですっ!!」
単刀直入すぎるだろ……⁉︎
「説明お願いします」
「一人の人間の中に二つの人格が存在し、ある時に言動が全く別人のようにな……」
「二重人格についてじゃなくて……あなたについて説明をお願いしたつもりなんですけどっ!」
僕の発言に林は笑顔で答える。
「ユウキさん、主語がないと相手には伝わらないんですよ」
一つの言葉に僕の顔はひきつる。
林の笑顔を見て思う事はただ一つ、
コイツうぜぇ……。
「それで?」
本題に戻る。
「あ、ボクの場合……刃物に触れると……」
「昨日の夜は何があったんだよ?」
「別れた後……換金のために仮想国に戻って……換金の後……アイテムを買いに行ったら……」
ー回想シーンー
ご意見ご感想お待ちしております。




