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主人公にも安息を  作者: マト4
初心者編
16/141

EXP.16 仲間っていいな……

視界に宿屋の一室が現れる。


「ただいま、戻りました……」


「お帰りユウキ君、どうかしたかい?」


「僕ちょっと、ギルドで換金して来ます……」


彼女に一言残し宿屋の一室を後にする。



「僕って銀髪だったんですね……」


「お前……知らなかったのか?」


「……」


僕は今『Getting rich quick』のカウンターの椅子に座り、カウンターの向こう側に長身の大男=ギルさんに愚痴をこぼしている。


「知らなかったんですよっ!! なのに仲間にかっこつけたセリフ言っちゃたんですよっ!!」


「まあまあ、仕方ないな……。それより、仲間ができたのか?」


「あ、はい。少し前に騒動で助けた人と再会してパーティーになりました」


「良かったじゃねぇか」


「ありがとうございます。あ、鑑定お願いします」


ー少し前に遡るー



「女の子だと思ってました。マジすいませんっ!!」


いつも通り土下座をしながら謝罪。


最近コレやるのが当然の様になりつつあるのが怖い……。


「いえいえ、よく言われて慣れてるのでお構いなく」


「何か謝罪をさせてください」


「でも、助けて貰ってますし……おあいこという事で……」


罪悪感しかないはずなのに……思ってしまった事がある。


この人、天使だ………………。


「では、パーティーを組むのはどうでしょうか?」


「パーティー?」


「はい、互いに稼ぎが上がって恩返しも出来て一石二鳥じゃないですか?」


思考を働かせるまでもなく。


「お断りします」


「え」


「出来る限り、人と関わりたくないのとあえて空気を読まないので……」


頭を抱えて悩む林を見てると笑みが溢れてしまう。林は面白いし、稼ぎが上がればシアさんも喜ぶかな……。


「やっぱり、パーティーを組もう」


「え」


「でも、稼げなかったら諦めようね」


「はぁ……」


この時、林は思った。


彼は何にここまで、駆り立てられているのだろう……。



短剣を弾くほどの頑丈さを誇る鱗と燃え盛る焔を身に纏う大蜥蜴。それを狩るべく左右から、少年ふたりが走る。

僕の短剣が、大蜥蜴を捉えるが貫く事が出来ない。ダメージを受けながらも大蜥蜴はコチラに攻撃の体勢をとっている。だが、僕は囮。

本命は林の長刀で……


「って、鞘に納めたまま⁉︎」


だが、頭部を打たれ大蜥蜴は爆散する。


「モンスターには必ず弱点があります。『フレイム・リザード』は頭部に打撃を加えると大ダメージを与えられます」


「なるほど〜」


「このゲームは、いろいろ試すと面白い結果があるんです」


何でも試す事が大事なのか……。


「というか、この間の砥石を貸してよ」


「ダメですよっ! アレはかなり高いんですよっ!!」


「ケチだなぁ……」


(ま、僕のほうが金にはケチだろうけど)


「そんな、冷たい事いわないで貸してくださいよ〜」


「絶対にダメですっ!!」


僕は会話をしていて思う。


仲間っていいな……。


なんてね。





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