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主人公にも安息を  作者: マト4
BW乱戦編
133/141

EXP.133 星降る昼にプレゼントを

【トーマ視点】ポイントC


大男の背後、ジェットパックの中央部分が変形していく。その姿は砲台を連想させる。


「これは勇敢なる者達への、私なりの敬意だ」


大男の宣言と共に砲台から何かが飛び出す。それは光る球体で、大男の真上に向かって一直線に伸びていく。


「なんだありゃ?」


「俺に聞くな」


馬鹿栗の間抜けな質問に答えていると、光球の上昇が終わる。光が波紋状に広がっていく。


「なんか嫌な予感がすんだけど……」


「奇遇だな、俺もだ」


かなりの広範囲に散らばった光が空中に曲線を描いていき、漫画なんかに出てきそうな魔法陣? の様な物を作り始めた。


「おい、トーマ、あれ!」


「ん……?」


呆然と上空を眺めていた意識を戻し、馬鹿栗の指差す先を見る。

先程まで上空にいたはずの大男が地上に降り立ち、頭上を中心にドーム状に張っていた。

おそらく、俺達が光球に気を取られている間に降りたのだろうが……傘の様に見えるあの凝縮防壁バリアは?


「食らうが良いっ!」


そんな事を俺が考えていると、眼前を上から一筋の光が通り過ぎて行く。光の通過したと思しき場所を見ると、壁の一部が削られる様に無くなっていた。


「おいおい、マジかよ……」


「トーマ、さっきのがいっぱい!」


言われなくとも分かっている。

上空の円陣から先程の光が雨の如く降り注ぐ。

推測でしかないが、あの光の一つ一つが貫通弾レーザーなのだろう。


「「防壁バリア」」


俺と馬鹿栗は頭上に凝縮した防壁バリアを展開して身を守るが、中心を厚くしている分外側は薄く。その上、面積が少ない為、肩などが撃ち抜かれる。


「こん、なの……耐えられるわけねえだろ!」


「黙って集中しろ!」


その場を動く事すら出来ずにHPを削られていく。光の掃射によって大声でなければ会話も出来ないほどの騒音の中、耳元にノイズが聞こえて来る。


「トーマさん。こっちに漏れて来るんで、ちゃんと防壁バリア張ってください」


「おい、テル橋。まさか、とは思うが……俺の下にいるのか?」


「ええ、そうですよ。でも、栗キンさんの方にすれば良かったなと、ただいま絶賛後悔中です」


つまりは俺の真下、下のフロアにいるテル橋は俺を盾に身を守っているという事。その上、ダメ出し付きとは……。


「良い度胸してんな、おい」


流石は、あのカクトの後輩。

忘れていた。テル橋は、非戦闘員という口実で堂々と味方を盾にする様な奴だという事を。


「そんな事より、この建物切ってもらって良いですか」


「そんな事とはなんだテメェ……待てこの建物を切るだと?」


「はい、崩れた建物を使ってカクトさんを送り込もうと思います」


テル橋の移動ポータルは、テル橋を中心とした一定範囲内における味方の高速移動を可能にする。この点だけを見ると楓月のOS『疾風』と同等の効果の様に感じるが、そんな事は無く。

移動ポータルは入口と出口の場所を指定し、設置して初めて使用可能になる。他にも地面や建物といったオブジェクトの上しか指定できない。と言った条件を持つ。

故にテル橋はこの建物あしばを少しでも敵に近付ける方法を提案したという訳だ。


「わかった。おい、馬鹿栗! こっちに来い!」


「んな、無茶な……」


「早くしろ!」


文句を言いながらもこちらまで移動した馬鹿栗にそのまま防ぐよう伝え、腰に差していた刀を抜く。既に半壊している窓に腰を掛け、背もたれに体重をかける様に背面から建物の外に出る。

空中を落下しながら建物に狙いを澄ませて、刀を振り抜く。


『一閃』


何本もの光線に撃たれ半壊していた建物は、斬撃によって切り離され、大男の居る方へ崩れ落ちる。

その光景を最後に視界が白く染まった。





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