EXP.13 感謝の気持ちを表現しよう
門を抜け目を開くとそこには、いつもの部屋が映り出す。
「急に呼び戻してごめんよ」
「いえいえ。ところで何用ですか?」
「え〜と、ギルドからメールが着たからちょっと行ってきてくれないかい?」
つまり、足を運びたくない。という理由で行かせる為だけに僕を呼び戻したのか……。
「別に良いですけど」
「じゃあ、コレをカウンターの受付に渡せば良いよ」
「はい……」
彼女が差し出した何かの書類を僕は受け取る。
「ついでに換金もしておいでよ」
「すいません。プレイヤーが多くてモンスターがあまり居なくて稼げませんでした……」
「そうなのか……」
少ししょんぼりとした彼女を見て僕は和まずには、いられなかった。
なので、彼女に悟られる前に部屋を飛び出す。
「行ってきます!」
大きな声で門出を告げ、僕は走り出す。
…
ギルドに到着すると、彼女の指示どおりに進む。カウンターの受付にいたプレイヤーに書類を渡すと、
「しばらくお待ちください」
とだけ言い残してカウンターの裏口に入って行く。
しばらく待つと、裏口から赤髪の三つ編みを揺らした綺麗な女性が現れた。
ギルドの制服と思しき、緑色の服を綺麗に纏う白い肌に僕は目を奪われた。
「お名前は?」
「ユウキと申します……」
「良い、お名前ですね」
彼女は手にしていたファイルを開き、書類に目を通す。
「あの〜、あなたは……?」
「しっ失礼しました。私はリンゴと申します。よろしくお願いします」
「よろしくお願いします」
僕の質問に慌てて答える彼女を見て僕の表情は笑いを隠せずにはいられなかった。赤面する彼女と共に互いに頭を下げる。
「ところで……、その書類って何なんですか?」
「この書類はチームの確認書ですよ」
「へー(棒)」
よくわからない僕が棒読みで返事を返すと、彼女は苦笑しながら説明し始める。
「チームに所属するプレイヤーはココで手続きをしないといけないんです」
「なるほど」
「ちなみに私はあなたの専属情報屋を務めさせて頂きます」
「え」
驚きの発言に開いた口が塞がらない僕を見て笑った彼女の笑顔は眩しく、写した僕の瞳から汗が溢れ出た。
「どうされたんですか⁉︎」
「申し訳なさと感謝の気持ちが、抑えられ無いんです」
「……」
涙を拭う僕を見て、彼女は苦笑しながら頭を傾げたが、それ以上は追求してこなかった。
シアさんなら、追求したうえでトドメを刺しくるだろうに……。
「本当に大丈夫ですか……?」
また、やってしまったらしく。彼女は心配そうにコチラを見てくる。
「ずっ……ずびばぜんっ!!」
『⁉︎』
周辺のプレイヤーからも冷ややかな視線が送られてくる。
鼻を啜りながら、僕は平常運転で土下座の体勢をとったのであった……………………。
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