EXP.117 開戦
【ソーマ視点】
『門が発生します。戦闘員は速やかに迎撃準備に入って下さい』
アナウンスが流れ視界のマップに六ヶ所の門が表示される。
「との事ですが……どちらに向かわれますか?」
「うーん……今回からカレンもいないしな、二人の意見を聞きたい」
キキョウさんの提案をさり気なくこちらに回してくるアカクラさん。
「私はお姉様の元へ……行きたい……」
「AIRA、お前の願望を聞いてるんじゃないと思うぞ」
「そう言うソーマはどうなんだ?」
現地点から最も近い門はギルドから最も離れた位置にある為、後回しでも良いのだが……。
「とりあえず……帰りたいっす」
…
【アルトニア視点】ポイントE
「『Team』ポイントEに到着……敵を確認しました」
「これが敵……」
「目が無、戦闘準備しろ。スラスターブレード 起動」
少し離れた場所にある巨大な黒い渦が一際広がり徐々に消失するにつれ、姿を現わす三体のモンスターと人影に意識を向けながら右手に両刃刀を左手に盾を構築する。
「オイオイ、雑魚の分際でェ……オレと戦う気かよォッ!」
人より一回り大きい図体の二足歩行する山椒魚に海老の長い髭と前足の先に鋏、それを頑丈そうな殻で覆った様なモンスターが三体、その背後……傲慢な態度で声を荒げる黒装束に身を包む寝癖の酷い緑髪の痩せた男。
「何もせずに帰るのならば見逃してやるが?」
「ハッ面白えェ冗談を言うじゃあねえェか。だがお前らの相手はロブラスタで十分だなァ、せいぜい頑張れよォッ!」
男の掛け声に反応した海老達が口を開き中の大目玉をぎょろりと動かす。此方の人数を把握すると口を閉じその内の一体が動き、放たれた右拳を盾で受け止める。
「ぐっ、重い……」
目の前の海老に拳の連打を浴びている中……後方にいる二体目の海老が両方の鋏を開く、そこには砲台を連想させる鉄の筒が生えており此方に向けている。
「出来るのはァお前だけみたいだなァ……三体? いやァ二体も居りゃ確実に仕留められるなァ」
一体の海老を連れ歩き始める男を追うどころか身動きの出来ない自分が不甲斐ない。
「追尾弾」
「これでも喰らえっ」
だが攻撃を俺が防ぎ背後の二人が男を狙い弾を放つ、男の身体中に追尾弾が頭に貫通弾が迫る。
「面倒だがァ、遠回りするかァ……」
弾は男に命中したが、すり抜ける。液体を散らせ男は平然と歩いていく。
「化け物か……」
そんな目が無の言葉を最後に二体目の海老が両腕を構え、筒が火を噴いた。
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