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主人公にも安息を  作者: マト4
番外・心技体編
108/141

EXP.108 増援

悲鳴が木霊す洞窟内、


「僕の方が一枚上手でしたね」


「ー_餓鬼が ̄ーッ!」


目元に銃弾を撃ち込まれた人狼が両手で目を押さえながら倒れる。


「……着弾確認、ごめんズレた……」


「惜しかったな……まあ、良いか。大丈夫かユウキ、助けに来てやったぞ!」


通路から『Seeker』の赤い隊服に身を包んだ二人の男女、槍を構えたソーマと狙撃銃スナイパーライフルのスコープを覗くAIRAが現れた。


「群れが来てて時間がないっす、急いでください!」


「ソーマとAIRAは通路の確保を、私がユウキを運ぶ。林はカバー」


「「「了解」」」


ソーマの現状報告を受けカレンが指揮を執り、撤退を試みる。



行き止まりの大フロアに出た僕達、


「い、行き止まり……」


「カレン、籠城で時間稼いで」


「わかった」


カレンに寝かせて貰い指揮を任せる。


「AIRA私の双剣、林はユウキの治療頼んだ。ソーマ行くぞ」


「了解っす」


AIRAから漆黒の双剣を受け取ったカレンがソーマを連れて防衛を開始し僕は林に右腕を治療してもらう。


「さお……ユウキ……」


「何AIRA?」


AIRAが僕の元に駆け寄りメニューを操作する。すると、僕の視界にトレードウインドウが現れる。


「これ、頼まれた……」



【カレン視点】


流石は中型モンスター無力化するだけでも大変だ……しかも数十体いるし。


愚痴りたいのを我慢して戦闘に集中する。槍を構えたソーマが飛翔エリアルで錯乱しながら目を潰しその個体を私が無力化していく。


AIRAは非常時に備え後方で待機、ユウキは重傷、林はその治療。複数体いようとも通路前で陣取っている為まだ勝てているが、さっきのボス格が来たら間違いなく私達は全滅だ。


私がそんな事を考えていると人狼の群れが引いていく。


「懲りたみたいっすね、今の内に逃げましょうよ」


「いや、諦めて引いたんじゃない。奴が来たんだ」


ボス格が通路を進んで来る。


私は双剣を放り弓を構え詠唱を開始する。


光矢アロー重力グラビティ増幅ブースト


放たれた二本の矢が人狼の足に刺さり黒い重石を付属する。


「ソーマ後退だ、AIRA援護頼む」


「「了解」」


人狼が通路を抜けた瞬間にAIRAの二丁の拳銃が火を吹く、重力グラビティの弾の一つ一つが人狼に触れると同時に重石を追加していく。


しかし速度が下がっただけで歩みが止まることはない。


「ソーマ、やれ」


『裂空』


槍の矛先から放たれた十字の斬撃が人狼の胸を切り裂いた。





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