EXP.106 蒼い瞳
目的地と発覚した為に周辺探索する僕ら、幾つかある通路の先を覗く。すると一本だけ奥に扉が取り付けられた小さなフロアを発見し僕達はその通路に足を踏み入れる。
暫く進み扉の前に辿り着く。二人にアイコンタクトを送ると笑顔で頷いてくれたので扉の取手を引く。
そこには真っ黒な宝箱がある、ゴクリと唾を飲みながら蓋を開く。その中には、蒼色に染まった獣の瞳があり宝石である事を一瞬戸惑わせる程の物があった。
「これがリンゴさんの言ってた『マリンアイズ』か……」
「綺麗ですね……」
「これをリンゴに渡したら絶対に売るじゃないか……」
宝石に見惚れている僕と林、とは逆に残念そうに溜息混じりに口を開くカレン。
「それじゃあ……頑張って帰りましょうか」
「「お〜……」」
疲れ切った僕達は溜息を吐きながら通路を戻った。
…
大きいフロアに出た僕達は武器を構える、二体の人狼がこちらに気付く。
「林は右、僕は左を。カレンは林の援護」
「「了解」」
僕と林が駆け、僕は肉迫し時間を稼ぐ。その間に林が人狼の腕を盾で逸らし盾の骨組みである太刀の鞘で脛に打撃を加え、態勢を崩した人狼の顳顬にカレンの矢が刺さり断末魔を上げ消える。
残りの一体は僕に集中を注いでいる為、背後にいる林に気付く事はなく鞘で後頭部を打たれる。気絶したのを確認してから心臓があると思しき場所に剣を思いっきり突き刺す。
人狼の消滅を確認して武器を収めようとした所で視線を感じる。
その先……その通路から現れたのは又も人狼。ただ、毛が所々色が抜けていたり瞳が蒼かったりその身が先程の物より一回り大きかったりその右手に大骨と思しき物を持っているだけだ。
モンスター名[ブラック・ユニコーン]
「あれがボス格だ」
「なんでツノもないのにユニコーン?」
「それは私も知らないな」
人狼は蒼色の瞳でこちらを見つめ無数の牙が生えた大口を開き吠えた。
「ー_ ̄_ーー ̄ー__ ̄_ー ̄ーッ!!」
声とは認識出来ない口から出た轟音に自然と耳を塞ぐ。
その隙に近づいていた人狼の大骨が林を吹き飛ばす。偶々盾を構えていたからか林のHPバーは三分の二程度で収まっているが本人は気を失っている。
カレンが矢を放つも既に地から足を離していた人狼には当たらない。尚も人狼は辿り着いた天井を蹴り此方に突っ込んで来る。
着地より速く振るわれた大骨を全力で回避するも僕には裏拳、カレンには長い尾が追い討ちをかける。
地を転がる僕らを捉える人狼の瞳が輝いた。
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