EXP.10 Level UP
僕は今、『ボッカ地底平原』にいる。
猪男の群れと遭遇し、囲まれ今にも襲われそうである。
以前の僕だったら勝敗はわからなかったが、今の僕は違う。
20分前ー
1時をわずかに過ぎた程の時間に、僕はログインした。彼女はベッドの上でゴロゴロしながら、僕を待っていた。
僕に気づくと、彼女の頬が餅のように膨れ上がる。
「どうして、怒ってるんですか?」
「ふんっ!」
「?」
「人が話してる最中に落ちるとはねっ!」
そういえば……。
僕が落ちる瞬間、何か言ってたような……。
「シアさん、すいません。話の途中で落ちてしまって……」
「謝罪費で1000Gを請求するよ」
「はぁ…」
僕はメニューを開き、コミュニティから取引用のメールを彼女に送信する。
表示されたトレードウインドウを見ると彼女は、少し驚く。
「かなり、使いこなしているね……」
「昨日、いろいろ調べたんですよ」
「そうなのか…」
彼女は喋りながら、手を動かしメールを受信した。
僕はトレードウインドウに、Gの金額を設定しOKボタンをタッチする。
同じく、彼女もOKボタンをタッチする。
何も設定されていない僕はウインドウが消えるだけだが、彼女はウインドウを確認しOKボタンを押してコチラに視線を向けて来る。
「にっ……2000Gも良いのかい……?」
「はい。少ないかもしれませんが、僕はお金に困ってませんから」
「すっすまない……」
彼女は喋りながら俯く。
「だっ大丈夫ですよ。その内もっと稼いで、シアさんが楽に暮らせるようにしますから」
僕の言葉を受け、彼女は俯いていた顔を上げ笑顔を咲かせる。
「…そうだな、落ち込むのは止めるとしよう。お礼がてらにアレをしてあげよう」
「アレ?」
彼女は笑顔のまま、メニューを開き操作すると。
僕の足元に光を放つ円形の術式が浮かびあがる。術式が回転し、ひときわ眩い光を放った。
「これで終わりだよ」
彼女の言葉に従うかのように、眼前に僕のステータスが表示される。
ステータスを確認すると、全体的に+値が付いている。
「あの……コレって……?」
「ん、あ〜ステータスは熟練度で上がるんだ」
「へ〜」
僕はウインドウのOKボタンを押して表示を消す。
顔を上げると、彼女は満足そうな笑顔を咲かせていた。
「このステータスのぶん、頑張ってきてくれよ」
「はいっ!」
僕は喜びを静めていると、ふと疑問が浮き上がる。
「でも教会に行かないと、ステータスは上がらないんじゃ……?」
「私は[聖者スキル]を持っているから、君のステータスをあげられるんだ」
「スゴイですね」
「ま〜〜ねっ!!」
いつか、見た光景に似て彼女は背伸びしている様に見えた。
…
22分後ー
猪男の群れを倒した僕は、ドロップアイテムを確認しながら短剣を腰に戻した。
耳元に聞き慣れた声が聞こえて来る。
「調子はどうだい?」
「お蔭様で、絶好調です!」
「だからと言って、油断はダメだよ」
「はいっ」
僕は次の獲物を探すべく、密林の中に飛び込んだ。
【ユウキ】
Lv.2 無人 所持金 3000G
HP 720/720 MP 10/10
STR 6P(+5P)E
VIT 7P(+5P)E
AGI 9P(+5P)E
INT 5P(+5P)E
DEX 5P(+5P)E
武器
初心者用ナイフ
防具
初心者用防具
職人スキル
ー
戦闘スキル
ー
魔法スキル
ー
ご意見ご感想お待ちしております。




