死の淵
最後血が出ます。
女の子がそう言ったら、空間が歪み、猫柳があった場所には扉が出てきた。
扉はおとぎ話に出てきそうな可愛らしい風格で、女の子が入れるくらいの小さい大きさだ。
俺は猫柳が消えて、扉が現れてびっくりして棒立ちしていると、女の子は俺に手を差し出した。
...俺の、手を、差し出せって、ことか?
少し悩んだ末、夕は女の子の手に手を添えることにした。
手を置いたら、女の子は眉を潜めた。
「チッ!鍵じゃ!鍵ぃ!持ってきたんじゃろ」
大きな舌打ちをして、手を振りほどき、強めの口調で話す。
それなら最初からそう言えよ!
しかし相手は子供だ。夕はそんな心の声を全力で抑え込み、考えた。
鍵?ここに入る前に使ったものか?でもそれはここへ入ってくるときに使って消えてしまった。
じゃあこの女の子が言う鍵はなんだ?
まだ俺が鍵を持っていると思っているのだろうか?
「...」
「...」
少しの間、無言の時間が続いて、先に女の子がが声を出した。
「まさか、お前...しらんのか?」
女の子は俺に恐る恐る聞いた。
「何を?」
女の子は驚いたような顔をして、大きなため息を吐いてから、小さな独り言を呟いた。
「あの子らしいな...」
女の子は口元に笑みを浮かばせた。
あの子?柳のことか?やっぱりこの子は柳を知っている?それに柳に似ているこの子は本当に誰だ?
「柳を知って...」
俺は言葉を言い切るより先に、女の子の手は猫の手に変形し、その手は俺の頭を貫いた。
「あぁぁぁぁぁぁぁ!!」
視界が真っ赤だ。前が見えない。頭が熱い。熱い!痛い!痛い!痛い!血がどんどん流れていくのが分かる、やばい!死ぬ。嫌だ、嫌だ、嫌だ!まだ柳に会えてない!
「や、なぎ...」
毎週一回更新します。




