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4.配合

「それではさっそく……

「って、もう投げるのは勘弁してくれ!」

慌てて両手を突き出して拒絶する【朔】に、【エレナ】は

「あら、まだ魂の定着率が完全ではありませんが……ふふ、冗談です」と微笑んだ。

「冗談になってねぇよ……。で、俺がこれからやるべきことは何だ? さっきの『魔王』を倒せばいいのか?」

「ええ。ですが、今のあなたの肉体はまだスライムの粘液をかろうじて纏っているだけの不完全な状態です。この世界の理では、魔物を倒して得た素材や魔力を取り込み、肉体をブラッシュアップしていかなければなりせん。素材とその配合率でステータスは変化します。また部位ごとにそれぞれ配合を変えることも可能です。」


そういうと【エレナ】が軽く手を掲げた、淡い光が周囲を包み込み、簡易的なキャンプの設営に適した開けた崖上のスポットを照らし出す。


【システム通知】


エリア到達:『世界樹の麓・隠れ里の跡地』


安全保障エリア:一時的なセーフゾーンとして機能します。


(ふむ……。つまり、まずは戦うための最適な体を【生成】する必要があるけど、そのための素材が大量にいるな。ふん、まるでMMOやハクスラの初期レベリングだな)


システムエンジニアとしての血が騒ぐのか、【朔】は理不尽な状況を「攻略すべき仕様」として脳内で咀嚼し始めていた。


「とりあえず、今手元にあるスキルは【視覚】【聴覚】【発声】か……。おい、エレナ。この先で安全に狩りができる場所のマップデータや、ここに生息している他の魔物の情報は持っているのか?」


「ふふ、頼もしいですね。それなら私にお任せください。この周辺に現れる魔物の傾向や弱点はお伝えできますわ」


こうして、理不尽な召喚から始まった異世界生活は、元・システムエンジニアの男による『効率的なスキルビルドと魔物討伐計画』へとシフトしていく。



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