40話【彼女の考え】
六時間目のLHRの時間に涼介は考え事をしていた。
LHRの内容は体育祭の学年競技を決めるのと、借り物競争のお題をそれぞれ書くという時間だった。
前者は涼介が発言しても意味が無いので、やることと言えば、後者のお題を適当に書くことだけだった。
だからずっと体育祭の一日目について考えていた。
問題は一つだけ。
しかしその問題がとても重要だった。
負けたら凛華が他の部活のマネージャーとかになる。
普通に考えて、バカバカしいものだが今の段階だと一応成立したことになっている。
本人が全力で拒めば回避できる可能性があると思うが当の本人がどう思っているのかハッキリとはわからない。
でも、あの時あんなに嫌そうな顔をしていた。
だからきっと、凛華自身も嫌なのだろう。
なら、問題解決なのではないか?
本人の意思が1%も反映してない体育祭に本人の意思を100%のせれば解決するはずだ。
そんなことを考えていたら授業が終わった。
ちなみに涼介が書いたお題は『褌で校庭一周した動画』だ。
◇◆◇◆◇◆
放課後は部室で競技の案を話し終わり今は帰宅していた。
それぞれ得意なことを言い合い順調に行ってるため、明日には決まるだろう。
だから、今は凛華の真意が気になった。
「なぁ凛華はこの体育祭のことどう思う?」
「わちゃわちゃしてて楽しいものだと思いますよ」
今は二人で帰っているため、いつも通りの凛華だった。
「いや、そっちじゃなくてだな…」
多分……なんとなくだが凛華は涼介が言いたいことを察しているだろう。
しかし、あえて気が付かないようにしているのは凛華にも何かあるのだろう。
けどここは、聞くしかない。
「部活動対抗リレーについてどう思うかだ」
「みんなでそれぞれが得意なもの言い合ってみんなのことをよく知れる……そんな感じですかね…」
「そういう概要というか目的というか…そっちの方じゃなくて、お前が景品になってるということについてだ」
「………まぁ、意外でしたね
さすが凛華ちゃんモテモテ過ぎて困っちゃう〜って感じですかねー!」
いつものようにおどけた感じの口調だった。
「自分が他の部活に行く事について拒否はしなかったのか?」
涼介が一番気になってたことであった。
「わ、私が行くことによって皆さんのやる気が上がるならいい事だと思います……よ?」
「俺が聞きたいのはお前が否定したかだ」
凛華は足を止めた。
「流石の凛華ちゃんもあんな大人数に頼まれたら断りきれませんでしたよね………ごめんなさい」
凛華の元にも許可を取りに言ったのか………しかも大人数という圧力付きで。
そこまでしてこんなやつのことが欲しいのかと思うと笑いそうになる
それと同時に涼介はあることを思いついた。
「まぁ、気にするな
誰だって大勢にはビビるもんだしな
それに、まだ負けたわけじゃないし、こっちに勝機が無い訳でもない」
「えっと……何か勝てる可能性があるんですか?」
「まぁな
俺頭良いからさ」
そう言いながら涼介は凛華の頭を撫でた。
「先輩がナルシストだとキモイですね」
頭を触られたことが嫌だったのかちょっとむつけたような感じだった。
「せっかくカッコイイこと言ったんだからちょっとくらいいいじゃねぇか」
「ふふふ、そうですね
かっこよかったですよ先輩」
先程申し訳なさそうにしていた凛華は消えいつも通りの凛華に戻っていた。




