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アビリティワールド-ABILITY WORLD-  作者: イズミ
第1章 出逢いと始まり ―動き出す物語―
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EXTRA② 気になる後輩たち

▷▷


 体育祭の次の日、とある洞窟のダンジョン内にて。


「ちょっと豪! 聞いてるの?」

「あんだよ? うっせーな」

「あんた、昇司君だけじゃなくまさか日向君にもオラつくつもりじゃないでしょうね!?」

「おいこら皐、てめえ俺をチンピラかなんかだと思ってんのか?」


 木ノ崎豪と笹木皐が口論を始める。

 他の仲間3人は、いつものことかとそれを聞き流している。


「チンピラみたいなもんでしょ?」

「チンピラというか完全ヤンキーだな」

「ああ」

「んだとゴラ! ぶっ殺すぞ!」


 が、皐の言葉に同意するように黒髪の男の中山(なかやま) 亜希(あき)と赤髪の男の今川(いまかわ) 志郎(しろう)は頷き、豪はそれに激昂する。


「はあ……そういうところがチンピラだのヤンキーだの呼ばれる所以(ゆえん)だぞ豪……」


 そう言ってため息を着く白髪の男。

 名を天道(てんどう) 大和(やまと)

 このチームのリーダーで体育祭では白組の組団長をやっていた人物である。


「……んなことより、何で俺が日向にちょっかいかけなきゃいけないんだよ?」


 少しは自覚があるのか、話題を反らすように話を戻す豪。


「あんた昨日最後に日向君に“砂嵐”止められてたじゃない。それで根に持って報復に……」

「お前本当に俺のことどう思ってんだよ……。別に“砂嵐”止められたことは根に持ってねえよ。寧ろすげえと思ったな」

「豪が人のことそう思うなんて珍しいな。ていうかそうだよな、“砂嵐”は上級技だ。それを打ち消すなんて1年じゃ中々いないんじゃないか?」

「そういや、今年の1年はヤバそうなのが何人かいたな。天才魔法少女だかってやつとか、何か変身してたやつとか、ちょっと痛いセリフ吐いてた金髪の子とか」

「それは全部白組の1年だな。その3人なら同じチームを組んでるらしいぞ」

「え、マジかよ。やべえチームになりそうだな」

「そうだな。……そういえば、あの巨大な氷壁を作ったのも1年生らしいな。後は、あのとてつもない力の闇のフォースを纏ったのも気になるし……」

「それはうちの子たちだね。今年の1年生みんな凄いよねー。日向君の“砂嵐”破った技も極級らしいし」

「「「はあ!? 極級!?」」」


 豪と亜希と志郎が声を荒げて驚く。


「………ははっ、なんじゃそりゃ……益々気に入ったぜ。やっぱりいつかサシで真剣勝負してえな」


 そう言って笑みを浮かべる豪。


「……はあ? 何言ってんの? というか、日向君には手出さないでよね。後、昇司君にも!」

「うるせーなてめえは。俺のオカンか何かかよ。日向はともかく、古藤は……やっぱ気に食わねえな。あいつだけは」


 豪の笑っていた顔が一瞬で険しいものに変わる。


「誰がオカンよこの野郎」

「……まだあの時のことを気にしているのか?」


 皐が心外だという表情をする中、大和の問いに対して無言になる豪。


「……まあいい。それよりも皐。その、日向というのは何者なんだ?1年生で極級の技を使えるやつなんてそうそういないぞ?」


 そう聞く大和に皐はにひひと笑った。


「日向南。朱雀と契約を結んだ紅蓮のフォースを扱う、目つきの悪いただの1年生だよ」

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