2.影④ 作戦会議(2)
「改めて、私のアビリティはマジック。使えるのは、炎、水、雷、風、地、氷の六属性の基本的な魔法と付加魔法と多少の回復魔法。攻撃はそんなに得意じゃないけど、防御とサポートは自信あるから任せてちょうだい! あともう1つ、とっておきの魔法があるんだけど……これは魔力の消費量が激しいからあまり使いたくない魔法なんだよね。あとは……スキルで詠唱破棄が使えるから、大体の魔法は詠唱なしでも出せるってところくらいかな?」
「「……まじか」」
こいつ……さらりととんでもないこというな。
6属性の魔法に加えて回復魔法、それに加えて詠唱破棄?
どっかの主人公になれるんじゃないかこいつ。
「ほえー……改めて聞くとやっぱりすごいなー。どこかの主人公にいそうな感じする」
晃太はアホみたいな声を出しながら俺が思っていたことと同じことを口にする。
「えー、そんなことないよ」
神崎はそう言って、晃太の言うことに少しまんざらでもなさそうである。
「神崎。攻撃は得意じゃないって言ったけど、どのくらいの攻撃使えるんだ?」
「ホントに基本的なやつだよ。例えば各属性のアローとかショットとか。近接戦闘は苦手だから遠距離攻撃がほとんどかなー」
「なるほど……。とすると、モンスターとの戦闘になったときの陣形だけど、神崎には後衛でサポート兼遠距離攻撃での援護を頼みたいんだけど……それでいいか?」
「うん。私もそれが多分一番役割を果たせそうだし。それでいいよ」
神崎は任せろと言わんばかりに拳で自分の胸を軽く叩いた。
「よし、次に俺と晃太だけど、いつも通り俺がモンスターを引きつけるからその隙に晃太が一撃を入れるのを基本の陣形にするけどいいか?」
「もちろん!」
「よし、じゃあモンスターに出くわしたらその作戦を基本にして行くぞ」
「おう!」
「うん!」
「それとハバネロ、お前はモンスターに出くわしたら、俺と同じくモンスターの陽動をしてくれ」
「了解だ」
「それから重要なことを1つ。俺たちの目的はあくまでこの洞窟からの脱出だ。だから、なるべくモンスターとの戦闘は避けたいが、避けられないこともあると思う。だから、この作戦を立てたわけだけど、これはモンスターを倒すための作戦じゃなくて、ここから出るために必要な作戦だ。それを頭に入れておいてほしい」
中がどうなっているかわからない上にどんなモンスターも出るかわからないこのダンジョン。
仮に強いモンスターが出た時に、モンスターを倒すことにやっきになってしまわないように今のことを言ったんだけど……。
「わかったぜ!」
元気に返事をする晃太。
こいつが一番心配である。
晃太に続くように神崎とハバネロも頷く。
……まあ、この二人もいるし、ロックドッグがいたってことは強いモンスターがいる可能性はかなり低いと見ていいだろう。
ロックドッグは、獰猛な反面、臆病さと賢さもあり、自分より強いモンスターがいるところには基本的に生息はしない。
大丈夫……だよな、きっと。




