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目覚めると

気を失った後に見たのは

 真っ暗だな。

 部屋の電気を点けないと。

 今何時かな?

 またゲームしながら寝てたのかな?

 とりあえずスマホは……


 ……

 意識が覚醒していく感覚が全身をゆっくりと包んでいく。

 固く、冷たいデコボコしている感覚が、体の下から伝わってくる。

 石?岩?

 真っ暗だけど目は見える。

 洞窟の中かな?

 周りは岩だらけの壁と天井。そして空洞。

 自分の体を確認する。

 手足は無いが、動き方はわかっていた。



 そうか、俺はスライムなんだ。

 何故かスライムになって、人間を倒して、喰って、仲間のコアも……



 思い出したが、不快感は薄くなっている。

「生きる為には戦い、食べなければならない」

 そんなの「当たり前」だろうという意識。

 そして、「まあ、いいか」と思う気持ちが強い。


 それよりも、近くに仲間がいるな。

 向こうに行ってみよう。

 仲間がいると思うと安心できる。




 洞窟の中を移動する。

 やっぱり洞窟だ。

 小さな洞窟なのか、曲がり角を一つ曲がると外の光が差し込んでいるのが見えた。

 俺は仲間の気配に誘われ、洞窟を飛び出した。



 森の中の小さな出入り口の洞窟を出た。

 仲間の気配は、森が途切れている向こうのようだ。


 森を抜けると、色とりどりの花が咲いている景色が見えた。

 柔らかな陽光を反射する池もある。

 池のほとりでは、おおきづちが釣りをしている。

 釣り竿の先にはドラキーが止まり、何か合図を出しているみたいだ。

 そして、仲良く花の蜜を吸う人面蝶とスライムの姿が見えた。



 俺はぽよんぽよん跳ねて、スライムの元へ向かう。

 あれは、イムオ?イムオじゃないか!

「おーい!イムオ!」

 イムオも俺に気付いた。

「ボク、イムオ!おまえ、げんき!」

 お互いにぽよんぽよんと跳ねて体当たりをして、ひっくり返った。

「あはははは、よかった」

 イムオが転がったまま、嬉しそうに笑う。

 俺も転がったまま嬉しくなって笑う。


 ああ、空が青いなー。



 俺は起き上がり、イムオにミルンさんやメタンさんの事を聞こうと思った。

 しかし、聞く必要はなかった。

 いつの間にか、目の前にメタンさんがいる。

「おう、起きたか。じゃあ、行くか」

 俺は笑いが収まらないまま、メタンさんに連れ去られた。


 高速で過ぎ去る景色。

 暗転した。

 洞窟の中に入った?


 メタルスライムの移動ってこんなに速いのか。

 しかし、お互いスライムボディなのに、どうやって俺を担ぎ上げているんだ?

 俺をがっしりホールドしているような力を感じるが、どうなっている?

 とりあえず、スライムとこの世界の不思議効果としておいといて。

 まあ、逆らっても無理だし、諦めて担がれておこう。



「降りな。こっから先はお前一人で行くんだ」


 そういって洞窟の中に降ろされた。

 俺が目覚めた洞窟と違い、この洞窟の所々に松明が掛かっている。

 大きな通路のような場所だが、壁面の数か所に扉らしきものも見える。

「一人で行け」とは、この大きな通路の先に行けということなのだろう。

 向こうにも仲間がいる感じがする。

「ええと、メタンさんは…」

「きっと後で呼ばれる。はよ、いかんかい!」


 メタンさんに突き飛ばされ、俺は先に進んだ。


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