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ただのスライムのはずだったのに  作者: ピモラス
人間たちとの戦い
18/30

マスターのひとりごと

街の酒場の一場面

「おかしいな。例の三人が森に向かってもう十日」


 マスターは掲示板の前でつぶやいた。

「だからやめておけって言ったんだ」

 カウンターに座る戦士クランクが、その独り言に返事をする。

 その顔色は悪い。


 マスターは一度「はあ」と溜息をついた。

「仕方ない。王城に兵士の派遣を依頼するか…しかし、スライム相手に動いてくれるかどうか」


 静まり返った酒場は、ざわめき立つ。

「スライムの森に、軍隊?たかがスライムだぞ」

「まあマスターが依頼料を出すならいいんじゃね?」


「バン」と両手でカウンターテーブルを叩いてクランクは立ち上がり、酔っぱらいたちを見る。

「おまえたちのせいで三人の若者が帰ってこない!アンタらは西の洞窟に行けるんだろ?探しに行ってこいよ!」

「なんだとてめえ。ケンカ売ってんのか!」

「おお、いいぞ!やれー」


 騒ぎ立てる客。

 マスターは静かに告げる。

「はあ…ケンカは外でやってくれ。それと、煽ってるやつらは店が壊れたら弁償の請求書回すからな」

 静まる酒場。


「しかし、あんたたち二人なら大丈夫だろ。森をさっと見て、報告してもらえれば報酬は払うよ」

 マスターの言葉を聞いて顔を見合わせた酔っぱらいの一人が、

「西の洞窟で『わらいぶくろ』一匹倒せば百ゴールドだ。割に合わねえぜ」

 と言ったが、もう一人が

「ああ、もうわかったよ。じゃあ明日見に行ってくる。すぐ帰ってくるから報酬用意しといてくれよ」

 そう言って出ていった。



 しかし、何日経っても彼らは帰ってこない。


「おかしい。本当にスライムの森に強いモンスターが現れたのか?まさか、噂の魔王軍残党でもいるってのか…」

 マスターはカウンターで俯いている戦士クランクをちらりと見た。


「行方不明の冒険者として捜索依頼を出すか。四人パーティ、且つある程度の実力なんて考えると難しいな…兵士の派遣の件で一度町長と話してみよう」




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