王より授かりしもの
王様は何かをくれるらしい
王との謁見も、無事に終わった。
俺とミルンさんは王の間より退出して、一つの部屋に入った。
ここまで案内してくれたポチさんが
「こちらでお待ちください。王からの支給の品をお持ちします」
そうしてポチさんは出ていった。
この体でお金とか貰っても…なんて一瞬考えてしまった。
「あなた…本当によかったのですか?しかし、感謝します」
ミルンさんは心配そうに俺を見てから、ペコリと頭を下げた。
弱いスライムの俺には何もできないかもしれない。
作戦を立てても、何もかも、うまくいかないかもしれない。
俺もやられてしまうかもしれない。
だけど、なにもせずに、仲間たちが倒れていく姿を見る事は、できない。
「任せてください!」
決意に燃える俺は、ミルンさんを見つめる。
ミルンさんは少し微笑んでいるように見える。
あ、なんか、いい感じ!
そこに水を差すように、悪臭を放つ、くさった死体が現れた。
「失礼します。こちらが王からの支援品となります。それと王から
『貴殿も名無しでは不便であろう。”サブ”と言う名を与える』
との事です。光栄ですね」
え、サブ?サブちゃん?
なんか、めっちゃ下っ端ぽい。
曖昧な記憶の断片に、大御所のイメージも若干はあるような気もするけど。
もうちょっと何かあるでしょう、王様。
しかし、拒否権なんて無いだろうし、ポチさんも光栄とか言ってたし。
「よかったですね、サブ」
ミルンさんにそう呼ばれると、悪い気はしない。
ここから俺は「スライムのサブ」として生きていく事になった。




