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ラーメンが食べたくて 異世界転生ハードモードとんこつ味  作者: ぱちぱち


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第84話 サニム半島南西の町、スワトン




神聖歴581年 冬の始め月 23日



 商業都市サニムはサニム半島の北東部に位置している。近隣有数の良港をもったサニムはムリーナスト内海向かう際の入り口になる位置にあるため、自然と中継拠点として栄えているのだが、サニム半島にはもう一か所、ムリーナスト内海側に面した港町が存在する。


 サニム半島南西の町、スワトン。10年前までは城塞国家レキストンと同じように対帝国の最前線基地だった場所だが、停戦後はその立地から帝国側の窓口、ハルノート市との間での交易によって利益を上げ、その規模はどんどん拡大していっている。都市国家連合に所属しているが、ムリーナスト内海に面しているという位置的に非常に帝国風の文化が色濃い町だ。



「ロゼッタ嬢! お久しい、まさか貴女が今回の商隊の責任者とは!」


「ハラール様、お久しゅうございます」



 これまでの農村や内陸部の町と違い、スワトンはサニム半島でも第二の都市を名乗っても過言ではない規模の町だ。まさに今が成長期、という感じで、10年前までは退役した兵隊と一部商人だけだったのに今では5000人規模の街へと変貌している。おそらくそろそろ都市と呼ばれるようになるだろう。


 ロゼッタが挨拶を交わした人物はスワトンの豪商の一人、ハラールさん。恰幅の良い普人種の男性だ。恐らく年齢は50を過ぎたくらいか。この世界では普人種の平均寿命は前世よりも少し短いから、老人と言っても良い年齢だ。



「スワトンは随分と大きな都市(・・)となりましたわね。昨年は見なかった建物がまた増えて。ここに来ると、サニムは停滞しているのではと危機感を覚えますわ」


「まだまだこれからの()ですよ。サニムからの支援が無ければ立ちいきませんからなぁ。帝国側も虎視眈々とこの半島を狙っておりますので、御父上にはもしもの際。よろしくお願いしますとお伝えくだされ」


「ええ、勿論ですわ。私たちは同胞なのですから。もっとも精強で知られるスワトン海軍が居れば帝国海軍もそうそう手を出しては来ないのではないかと思いますが……」



 ロゼッタとハラールさんが笑顔を浮かべたまま社交辞令を交えた挨拶を行っている。ちなみに今の会話は翻訳すると「お前らもう都市規模だよな? じゃあ都市が負担する周辺のインフラ整備や治安維持はサニムと半々だよな?」というサニム側の言葉に「いやーきついっス。うちまだまだ全然なんで。というかうちが隙見せたらあっという間に帝国に殴られますんでもしもの時は助けて下さい!」というスワトン側のやり取りである。


 今のところサニム半島のインフラはサニムが面倒を見ているから、この負担が半分になれば万々歳なサニム側と経済規模が半分以下なのにサニムと同レベルの負担なんて冗談じゃないと思っているスワトン側、両者の戦いはここ数年こんな感じで行われているのだ。


 まぁ、この辺はじゃれ合い程度のやり取りだな。流石にサニムの上層部も今の状況でスワトンに同レベルを求めてるわけじゃないから、こうやってくぎを刺しておいてスワトン側に流石にそろそろ都市認定されるだろうから、その時の準備は進めておけと言っているのだ。





「それでは今年の分の商いはこの量で」


「ええ。来年もよろしくお願いします」



 互いに商業規模の大きな港町同士だから、陸路でのやり取りなんてほとんど形だけのものになる。サニム側もスワトン側も出してきた商品はほとんどが嗜好品ばかりだった。もちろんここまでの農村や小さな町と同様サニム側が7:3くらいで有利になるレートでだ。



「しかし、この器はなんて美しい……真っ白な下地にこれほど見事な文様まで。これならば帝国でも、いいえどこでも高値で捌けましょう! この器を本当に私が商っても?」


「もちろんですわ。最近、イールィス家で商っている器なのですが、当家には帝国側の販路がありません……それにハーラル様とは今後も長いお付き合いをお願いしたいので」


「ええ、ええ。もちろんですとも。次代でもイールィス家とは良いお付き合いをさせて頂きたいですなぁ!」



 その嗜好品の中には、ロゼッタが俺から買い取ったラーメン器がある。カルデラ国内では大評判のラーメン器だが、ロゼッタとしては都市国家連合内だけではなく帝国にも普及させたいと考えているようだ。


 そのため、帝国内に強いつながりがあるスワトンの豪商を経由して少量を帝国側に供給し、帝国側の需要を刺激して大きな商いに繋げる……今回の商いはロゼッタにとって種まきみたいなものなんだろう。


 商いで合意が取れた後は歓待の宴となる。ハラールさんはかなり豪勢な宴を用意し、その席で自分の息子さんをロゼッタに紹介。婿にどうかと直球で申し込んでロゼッタに苦笑されていたのが面白かった。当主の意向飛ばして本人に申し込むなよ、ご令嬢だぞこっちは。


 もちろんただ断るだけだと相手の面子を潰す結果になってしまうから、嬉しいお誘いの返礼と言ってロゼッタは用意していたカップラーメンを10個ほどハラールさんに提供した。



「お湯を注ぐだけ……それだけで、これほどの味が!?」


「保存性を上げるため簡素になっていますが……本物のラーメンを味わいたければ、ぜひ当家が運営しているレストラン、『イールィスの食卓』にぜひお越しください」



 お湯を注ぐだけ。なかなか腐らない。圧倒的な手軽さに、更に食べてみるとそこらの料理店じゃ逆立ちしたって出せない複雑な旨味が凝縮されたカップラーメンは、瞬く間にハラールさんの心と胃袋を掴んだ。商いの為に長旅をする商人にとって、カップラーメンは非常に魅力的な商品だろう。


 勝利を確信したロゼッタの微笑みは、普段から彼女の顔を見慣れている人もドキリとするような美しさを持っていた。こいつ、やっぱりSだな。他人をイジメてる時が一番輝いてる気がする。そう考えていたらなぜか足を蹴られた。どういう事だよ。何も言ってねぇだろうが。



タロゥ(8歳・普人種男) 


生力37 (37.0)

信力99 (99.9)ー

知力37 (37.0)UP

腕力42 (42.0)

速さ37 (37.0)

器用38  (38.0)

魅力37 (37.0)UP

幸運24  (24.0)

体力36 (36.0)



技能

市民 レベル3 (100/100)ー

商人 レベル3 (100/100)ー

狩人 レベル3 (100/100)ー

調理師 レベル3 (100/100)ー

地図士 レベル3 (100/100)ー

薬師  レベル3 (40/100)

我流剣士 レベル4 (100/100)ー

木こり レベル2 (70/100)

楽士 レベル3 (35/100)UP

教師 レベル3 (15/100)UP

パチン・コ流戦闘術 レベル5 (86/100)UP

テイマー レベル1 (3/100)UP

絵師 レベル3 (40/100)UP

語り部(紙芝居) レベル5 (38/100)UP

水兵 レベル1 (1/100)

執事 レベル1(93/100)UP



スキル

夢想具現 レベル2 (100/100)ー

直感 レベル4  (2/100)UP

格闘術 レベル5  (1/100)UP

剣術 レベル5  (100/100)ー

弓術 レベル5  (69/100)UP

小剣術 レベル5 (69/100)UP

暗器術 レベル5 (69/100)UP

斧術  レベル4 (63/100)UP

飛行術 レベル0 (65/100)UP

フォークダンス レベル5(40/100)

フォークマスター  レベル0 (40/100)

念話 レベル0 (86/100)UP

女たらし レベル3 (100/100)ー

サニム流マナー レベル1 (62/100)UP



取得可能スキル

素人○貞 レベル5(100/100)ー

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