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ラーメンが食べたくて 異世界転生ハードモードとんこつ味  作者: ぱちぱち


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第76話 らっしゃーせー! らっしゃーせー!

神聖歴581年 夏の始め月 11日



「らっしゃーせー! らっしゃーせー! うまいよー! でも特に安くないよー!」


「安くないって言っていいのか?」


「珍しさで売るから良いんだよ。らっしゃーせー!」



 夏の砂浜で汗をかきながら、ピッグスと二人並んで焼きそばを作る。前世ではよくある光景だな、少し懐かしい。


 何をしているのかというと、もうすぐ孤児院の皆で海遊びをするからその準備をしているのだ。


 俺たちが住むサニムは港町だ。外海からムリーナスト内海に入る入り口に存在している地政学的な利点と、喫水の深い船でも問題なく入港できる良港があるサニムは近隣でも有数の都市と言っても良いだろう。


 そんなサニムで育った若者たちが年に一度は遊びに来るのが港から少し北沿いに移動した所にあるサニムの海岸だ。この辺りの海は港付近に比べてかなり浅く砂浜が続いていて、海遊びに適している。


 つい先日、サニムで生まれ育ったものは海で泳げるだろうととある大会の職員さんが勘違いをしていたのもこれが原因である。サニムで生まれ育った子供でサニムの海岸で遊んだ事が無い者は居ないだろうと、無意識に思っているほどにここは海遊びに適した場所ということだ。


 生活に苦しい孤児院の子供たちは当然、サニムの海岸で泳いだことなんてない。だが、サニム生まれのサニム育ちである以上はこの海岸で遊んだ事が無い、なんて事は「ありえない」と思われてしまう。これは由々しき事態だ。


 ああ、なんて恐ろしい想像だ。だが、現実的に起きないとは思えない。もし、もしだ。仮に妹が大きくなって、街の子と友達になった時。海遊びをした事が無いとバレてバカにされてしまったら!


 俺は、俺は正気で居られる自信がない。パチン・コ流で鍛えた技を駆使して妹をバカにした子を血祭りにあげてしまうのでは。そんな恐れが、拭いきれないのだ。



「という事で今回。コーケン師範代に泳ぎを教えてもらえるのは、非常に助かってるんだよね」


「それ、孤児院を出た俺にはまるで関係ないけどな??? それと、なんだ。このヤキスバだっけ? これを海辺にわざわざ屋台作って売ってる理由はなんだ?」


「お前に海の家を運営してもらって、俺たちが遊ぶ時の休憩所代わりになってほしいからだよ」


「純度100%でお前の都合じゃねぇか! いきなり手伝えって言ってきて何事かと思ったら!」


「代わりにこの屋台はお前のもんだし材料費を除けば売り上げはお前のもんでいいぞ」


「豚とお呼びくださいブヒィ」



 俺の言葉に豚が揉み手をしながらそう言った。まぁ焼きそばの作り方も教えたし材料の入手ルートも整えてやったからこれくらい媚びてきても当然って感じではある。


 それに夏場に入ってから紙芝居のお客が少なくなったって嘆いてたから、ピッグスとしても良い収入源になるんだろう。嬉しい誤算は思った以上に客商売が上手かったことかな。紙芝居で鍛えたぺら回しは伊達じゃないって事だ。





 海遊び、げふんげふん。海での水泳教練の日がやってきた。まぁ鍛錬やるのは俺とザンムくらいで、残りの孤児院の子たちは普通に海遊びをするだけなんだがね。ピッグスには昨日の段階から場所を抑えさせてるから良い場所も取れてるし、現地で食べるご飯もある。


 本当ならラーメンを提供すべきなんだろうがこの街にはラーメンレストランが存在する。俺も店を出すときにはいろいろ協力した関係の深い店なので、そちらの邪魔になりかねない事は避けておきたい所だ。


 という訳でピッグスには焼きそばの作り方だけを伝えてあるため、海の家サニム店のメニューは焼きそばとウォーターサーバーに入れた冷たいスポドリだけである。このスポドリは勿論俺が夢想具現で創り出した。夏場で一番怖い病気は熱中症だ。普通に死にかねないから、水分補給は大事になる。



「今日はうちの奴らにだけ販売してくれよ」


「あいよ。明日以降は、この甘い水は出せないのか?」


「中身は無理だな。ウォーターサーバーはやるからそっちで工夫してみなよ」



 たった数日だけの職業訓練だが、ピッグスは随分と鉄板焼きが板についてきたように見える。紙芝居の時も思ったが、ピッグスはこういう客と近い距離でやり取りする仕事に向いてる気がする。今後もなにか思いついた時暇そうにしてたら、ピッグスに付き合ってもらうか。


 さて、そんなどうでも良いことは脇に置いておいて妹である。


 うちの妹の為に用意した水着を着た妹は最高の妹で、波打ち際で足をぱちゃぱちゃと遊ばせている姿はもうこの子の兄貴である俺はなんて幸せな兄貴なんだろうと再三に思い続けるほどに至高の光景だった。今日の朝から恐らく30回はその幸せを噛みしめているのだが、まだ噛めば噛むほど味が出てくる。最高かよ。


 むっ、妹よどうしたんだい。水に足をつけるだけで。え、水に顔を付けるのがこわい? 塩でお目目がしおしおしそう? よし、座布団。じゃない、良し分かった。俺がそのお目目しおしおをなんとかしようじゃないか。



「という訳でザンム、俺の頭を殴ってくれ。今ならいい夢見れそうなんだよ」


「いや……お前がいいならいいけど、だいじょうぶ?」



 頭を指さしながらザンムがそう尋ねてくるが、これは俺の頭が大丈夫か心配して言ってるんだろうか。それとも煽ってるんだろうか。若干判断つかんが、まぁ、どっちにしろやる事は変わらんから良いか。うん。


 出来ればスポーツショップの夢か、せめて水泳の授業の夢が良いなぐふっ。


タロゥ(8歳・普人種男) 


生力35 (35.0)

信力99 (99.9)ー

知力34 (34.0)

腕力40 (40.0)

速さ35 (35.0)

器用34  (34.0)

魅力33 (33.0)

幸運23  (23.0)

体力35 (35.0)



技能

市民 レベル3 (100/100)ー

商人 レベル3 (100/100)ー

狩人 レベル3 (100/100)ー

調理師 レベル3 (100/100)ー

地図士 レベル3 (100/100)ー

薬師  レベル3 (6/100)UP

我流剣士 レベル4 (100/100)ー

木こり レベル2 (70/100)

楽士 レベル3 (18/100)UP

教師 レベル2 (82/100)UP

パチン・コ流戦闘術 レベル5 (18/100)UP

テイマー レベル0 (82/100)UP

絵師 レベル3 (3/100)UP

語り部(紙芝居) レベル5 (10/100)UP



スキル

夢想具現 レベル2 (100/100)ー

直感 レベル3  (59/100)UP

格闘術 レベル3  (84/100)UP

剣術 レベル5  (37/100)ー

弓術 レベル4  (53/100)UP

小剣術 レベル4 (53/100)UP

暗器術 レベル4 (53/100)UP

斧術  レベル3 (42/100)UP

フォークダンス レベル5(40/100)

フォークマスター  レベル0 (40/100)

念話 レベル0 (65/100)UP

女たらし レベル3 (100/100)ー



取得可能スキル

素人○貞 レベル5(100/100)ー

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