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ラーメンが食べたくて 異世界転生ハードモードとんこつ味  作者: ぱちぱち


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第74話 ピコピコハンマーです

神聖歴581年 春の終わり月 18日



「試合前に確認したいのだが、君のソレはなんだね?」


「ピコピコハンマーです」


「ピコ……ハン?」


「これで叩くと音が出ます」



 試合開始前。審判を担当するサニム所属の兵士さんの質問に至極真面目な顔で応える。ピコハンで自分の頭を叩いてみるとピコッという音がした。



「ええと。あの、パチン・コ流所属のタロゥくん。相手は木刀なんだが君はそれで良いのかい?」


「はい。うちの師範代からこれで出るようにと言われました」


「ま、まぁ君がそれで良いなら良いんだが……ココヤシ剛流所属のトナンくん、君はどうかね」


「|舐め腐りやがってぶっ殺すぞコラ《相手の武器は当流派には関係ありません!》」


「よろしい。それでは試合を始めます。はじめ!」



 まぁいっか、という表情で審判さんが開始の合図をした瞬間、相手のトナンくんとやらがまっすぐに突っ込んできた。この年代の子はまっすぐ行ってぶっ飛ばすが好きなんだろうか。


 ただうちの流派の子らと違って振り下ろしの一撃は鋭く早い。実力はリリィ辺りに近い……いや、大分リリィが上な気がするな。初めて会った頃のリリィとどっこいくらいか、この子は。


 それでも十分上澄みだな、と半歩体を後ろに下げて目の前を通り過ぎた振り下ろしを見送り、地面手前で相手の木刀の先を踏みつける。



「あぐっ」


「お、偉い。手をはなさなかったね」



 思い切り踏んだから普通は木刀が手から離れるところだが、トナンくんはこれに耐えた。よく鍛えている証拠だろう。ココヤシ剛流は大柄な武器を多く使う流派で、扱う武器は基本的に大きくて重い。当然武器を取り落とす事も多いだろうから、その点をちゃんと踏まえて鍛えてるトナンくんの評価は俺の中で爆上がりだ。


 とはいえこれは試合。武器を踏んずけられて身動きが取れない状態ってのは悪手も悪手だから、遠慮なく決めさせてもらう。



ピコッ



「イッポォォン! それまでぇ!」



 ピコピコハンマーを頭にピコッと叩いてやると、兵士さんが凄いやる気満々な声で試合終了と叫んだ。開始の時はあんなにやる気なかったのにいきなりどうしたんだろうか。


 周囲の人たちもざわざわと試合結果を見てざわついてるし。ここはアレを言うべきだろうね。俺なにかやっちゃいました?



「足……」


「あ、ごめん。対戦ありがとうございました」


「対戦ありが……ご指導、ありがとうございました」



 互いに開始場所に戻って礼を交わすと、トナンくんはさっきまで真っ赤にしていた顔が憑き物が落ちたみたいにさっぱりとした表情になり、頭を下げてきた。俺と君は対戦相手で指導したわけじゃないんだけどね。


 なんだか釈然としないまま大会は続いていくが、その後の試合も大体同じ感じだった。サッシン二刀流やカマド刀術、格闘団体レッスラーなど、サニムで活動している他流派の子が結構いたんだけど、どこも大体の子は初手突撃ばっかり選択してくるんだよね。どこの流派も同じに感じたんだけど、仲良くなった審判の兵士さんによると低年齢の大会はこれが当たり前らしい。



「ちゃんとした技の応酬を見たきゃ10代後半からの大会か無差別大会が良いぜ。お前さんなら10代後半の方でもいい線イケるぞ」


「あ、そうですかね。流派の中だとまだまだなんで」


「流石はサニム最大のパチン・コ流か。人材の幅が広いなぁ」



 そんな雑談を交わしながら大会は進んでいき、決勝戦はリリィ対俺という同門対決となった。これでパチン・コ流は一位と二位を独占したわけだ。付き添いに来てくれてるコーケンさんも満足げな表情だ。



「今日こそは勝つ。私が勝つ!」


「おお、気合入ってるねぇリリィ」



 いつもより幾分か気合マシマシのリリィを向かいに開始線に立つ。審判の号令の合図の瞬間、リリィは目の前に立っていた。速い。今日は各流派の新鋭を相手にしてきたが、やっぱりリリィが同年代じゃ断トツで速いな。


 ただ、今日に関しては話が違う。



「よっと」


「えっ」



 リリィが踏み込むのに合わせて体を動かし、円の動きでリリィの背後を取る。速度重視でほとんど飛ぶように突っ込んできたリリィは気付いても対処が難しく、そのまま背後からピコッと頭にハンマーを叩きつけられる事になった。


 叩かれたリリィは何が起きたのか分からず、両手に持った短刀型の木刀を持ってきょとん、としている。


 何故こんなことが起きたのか。それは純粋に、今の俺が一切鎧を身に着けていないからである。普段は全身鎧みたいな防具を着て稽古してるんだからそりゃそれを脱いだら早く動けるわけだ。


 そしてこの結果は、普段からリリィが俺との試合をよく行っているから起きている事でもある。普段の俺の速度に慣れてるせいで目が追いつかなかったんだな。



「イッポォォォン! そこまで!」


「ま、また瞬殺……」


「あの相手の子もここまで瞬殺で上がってきていたのに」


「パチン・コ流にとんでもない麒麟児が現れたぞ!」



 なので、周囲のこの評価は正直それほど正しくないというか。割と今回に関しては初見殺しに近い結果だと思ってるんだけど、まぁパチン・コ流の名前が上がるなら良いかな。良いかも。


 コーケンさんが満面の笑みで手を叩いて喜んでるし、大丈夫だろう。ただ、一人茫然とした顔で頭を下げるリリィにはちょっとフォロー入れた方が良いかな。どしたん、お嬢ちゃん暗い顔して。話きこか?







「ひっぱたかれました」


「そりゃあそうでしょ。煽ってるのかと思ってたよ?」



 善意で声をかけたのにリリィに頬を叩かれた、と報告するとコーケンさんは神妙な顔で頷いた。女心って難しい。


タロゥ(8歳・普人種男) 


生力35 (35.0)UP

信力99 (99.9)ー

知力34 (34.0)UP

腕力40 (40.0)UP

速さ35 (35.0)UP

器用34  (34.0)UP

魅力33 (33.0)UP

幸運23  (23.0)UP

体力35 (35.0)UP



技能

市民 レベル3 (100/100)ー

商人 レベル3 (100/100)ー

狩人 レベル3 (100/100)ー

調理師 レベル3 (100/100)ー

地図士 レベル3 (100/100)ー

薬師  レベル2 (95/100)UP

我流剣士 レベル4 (86/100)UP

木こり レベル2 (70/100)

楽士 レベル3 (13/100)UP

教師 レベル2 (78/100)UP

パチン・コ流戦闘術 レベル5 (3/100)UP

テイマー レベル0 (80/100)UP

絵師 レベル2 (96/100)UP

語り部(紙芝居) レベル5 (4/100)UP



スキル

夢想具現 レベル2 (100/100)ー

直感 レベル3  (56/100)UP

格闘術 レベル3  (67/100)UP

剣術 レベル5  (20/100)ー

弓術 レベル4  (36/100)UP

小剣術 レベル4 (36/100)UP

暗器術 レベル4 (36/100)UP

斧術  レベル3 (24/100)UP

フォークダンス レベル5(40/100)

フォークマスター  レベル0 (40/100)

念話 レベル0 (65/100)UP

女たらし レベル3 (100/100)ー



取得可能スキル

素人○貞 レベル5(100/100)ー

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