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夜夜一夜(よながよっぴて)~奇の断片~  作者: 夏の月 すいか


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猫の話

 大学生になったカスミさん(仮名)は一人暮らしをすることになった。

 大学の近くに部屋を借りたので、その日も徒歩で大学に向かった。

 その日は春らしい暖かく穏やかな陽気だった。

 小さな用水路を挟んだ向こうの雑木林から猫の鳴き声が聞こえたのでそちらを見ると、茶色い猫がピョンピョン飛び跳ねていた。

 「猫も春の陽気ではしゃいでいるんだ」と思って見ていたら、猫の周りで動いているものがあることに気が付いた。


 それは二本の白い手であった。


 肘から下の二本の腕が猫を追いかけていて、猫は腕から逃げるように飛び跳ねていた。

 カスミさんは怖いと思うよりも「腕の幽霊も猫を触りたいんだな」と微笑ましい気持ちになった。

 

 その日の大学帰りの夕方。

 カスミさんは同じ道を通って帰った。

 朝、猫がいた道に近づくとまた猫の鳴き声が聞こえてきた。

 カスミさんは用水路を渡って雑木林に近づいた。

 朝に猫が飛び跳ねていた場所には、(むし)られて毛がまだらになった猫の死体があった。

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