第十二話「ホンギル王国」
ホンギル王国と王都は同じものです!
言い方が人によって違うだけです!
ホンギル王国=王都!
そんなこんなで、俺とアイク達は実は同い年とか、
色々雑談をしてたらホンギル王国へ到着した。
「ようこそ! ここがホンギル王国です!」
アイク達の国でもあるので、紹介してくれている。
「すごーい!」
「すげぇ、クレスタとは大違いだぜ!」
リリーらも、あまりの凄さに驚愕している。
まだ、馬車から降りて王国の門を潜った瞬間なのにだ。
「まだ馬車から降りたばっかだろ。すごいのはもっと先だぞ?」
「シオンさん詳しいですね! 来たことがあるのですか?」
「ええ、まあ……」
俺は過去に一度来ている。
そもそも、なぜホンギルに来たのか、
それはアペプ一族がいた場所だから。
決して、今もここにいるとは限らないが、
発見候補の一つとしてのホンギル王国って感じだ。
そんなこんなで、俺たち5人は歩きながら周りを見渡している。
リリーは目を輝かせ、
ギルゾックはアイクに「あそこは何か」とたくさん質問している。
俺は覚えているのがほとんどの景色だったので、あまり喋ってはいない。
すると、ミリアが話しかけてきた。
「あの、歩きながらで申し訳ないのですが、魔法についてお聞きしても?」
「魔法ですか? いいですよ。」
アイクは魔法オタクと聞いているが、ミリアも魔法が好きなのだろうか。
双子だ、趣味も似ているに違いない。
そして俺は、
ミリアに色々質問された。
・魔法はいつから使えるように?
・魔力は多い?
・いくつ魔法を使える?
・開発した魔法はどんなのがある?
てな感じの質問。
それに全て答えていたら、
話に夢中になりすぎてて、何度かミリアは人にぶつかりそうになっていた。
そして、リリーが俺の方を睨んでいた。
たまにある。なんなんだろうこいつの視線。
そんなことを考えていたら、ギルゾックがあるものを発見した。
「あれって冒険者ギルドか?」
「ええ、そうですよ! この国は、いくつもの冒険者ギルドが各地に配置されています」
アイクは物知りだ。
いや、自分の国だから当たり前なのかな?
それにしても、あの冒険者ギルドはとてもデカい。
クレスタのよりデカい。多分数倍はある。
俺は気になったことをアイクに聞いた。
「やっぱり、王都の冒険者は強いの?」
「うん! そうだね、シオンくんほどではないかもだけど!」
リリーとギルゾックも「へー」と驚いていた。
ていうか、俺たちは今どこに向かっているんだろう。
ずっとアイクやミリアについて歩いてるけど、
目的地はどこなんだ?
「あの、ミリア。俺たちは今どこに向かっているの?」
「はい? 私たちのお城ですよ?」
「ん、もう一度言って?」
俺は再びミリアに言わせたが、
「お城」という言葉が返ってくるのみだった。
「リリー、ギルゾック。お城だってさ」
と2人に伝えた。
が、「うん?そうでしょ?」と。
なんか、目的地は俺以外みんな知っていた。
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ミリアとアイクの実家。
というか、お城?って言えばいいのかな。
ついてしまった。
城門には騎士みたいな奴らが剣を構えて、門番みたいなことをしている。
そして、なぜ城に来たか。
それは俺がアイク達を助けたからだ。
王子や王女を助けて、褒美はなし。
というのはありえないらしい。
アイク達の父である、国王に謁見してほしいとのこと。
えっけん?そんなのしたことないし。
何もかもわからない。作法とか。
俺は戸惑いあたふたしながら、
城の中へ入る。
もちろんリリー達もいる。
でも何故か俺だけが慌てている。
この2人、実は貴族か、なにかか?
慣れすぎだろ。
なんとなく2人の手を見てみたら、
普通にブルブル震えていた。
ちゃんと緊張しているようだ。
なんか安心。
そして、アイクが先頭で、国王のいる所へ案内してくれている。
……なぜか、俺の隣にはミリアがいる。
しかもチラチラみてくるし、なんなんだ。
美人なのでキュンキュンしてしまうからやめてほしい。
俺が少女漫画のヒロインなら「トゥンク」している。 もう100回ほど。
とか考えながら歩いて数分。
意外と早く国王の部屋?についた。
「こ、この先に国王が?」
「うん。父上にはすでに報告してあるので、3人は、そのまま入ってもらって!」
いやいやアイクくんよ。入ってもらってって言われても僕は困りますよ。
「緊張するから、ミリア達も来てよ」
「そ、そうですか? ならご一緒させていただますね」
「わかったよ!」
アイクはいつも通り。
でも、先程からミリアは緊張しているようだ。
父上が怖い!そんなかんじか?
そして俺は覚悟を決めノックをした。
「コンコン」
「シオン・グラジオラスです!」
「……入れ」
とても低い声。
前世で言うイケボって感じの声で返答が来た。
それを聞き、俺はゆっくりと扉を開けた。
「キィーーーン」
「君が、シオンか」
国王の姿が見えた。
俺と同い年の子供がいるとは思えないほど若々しい。
ギルゾックより少し年上。そのくらいだ。
なにより顔がバチくそかっこいい!
「はい! シオンです!」
貴族の礼儀など何も知らないので、
逆に俺はそのままを貫いてみた。
そして不安になりながら横を見てみると、
ちゃんとみんないた。
左にはリリー、ギルゾック。
右にはミリア、アイク。
……は、嬉しいんだけど。
やっぱりミリアが近い。
肩と肩が当たりそう。
すると、玉座に座っていた国王が、
立ち上がって、こちらへ向かってくる。
すぐに俺の目の前まできた。
「シオン。娘達を助けてくれてありがとう。
騎士を手配しなくていいと油断した私がバカだった。
本当にありがとう」
国王は、泣きそうになりながら頭を下げ、礼を言った。
よほど、娘達が好きなんだろう。
でも頭を下げないでほしい。
隅にいる騎士が慌てているじゃないか!
「いえ、無事助けられて僕も嬉しいです! なので、頭を上げてください!」
「ありがとう……おっと、自己紹介がまだだったな。
……私の名は『オーズ・ホンギル』この2人の父で、現国王だ」
オーズは、自己紹介をし、なにかを思い出したかのような顔をした。
「シオンには褒美をやらねば! なにがよい?!」
「ほ、褒美ですか?」
……褒美、か。
正直いうと金は困ってない。
武器も、魔剣ティシスが俺にはある。
うん、褒美はいらないな。
「いえ、僕には褒美など必要ありません! アイク達を助けられたこと。それだけで十分ですので」
「そうか? まぁ、いつでも欲しいものができたら私に言うが良い。お前達は顔パスにしてやる!」
おぉ。
なんと!顔パスとは。
国王といつでも会えるってことか?
なんだか便利そうなものを得たな。
「あの、父上!」
突然、隣にいるミリアが父を呼んだ。
「なんだ? ミリアよ」
「あ、あのね?あ、あのあの……」
すごくモジモジしている。
さっきから何を緊張しているんだか。
お小遣い増やして!とかかな?
いや、それはないな。
「私! シオンさんと婚約したい!」
「は!?!?!?」
予想外すぎる言葉に俺は、
とても広いこの部屋中に、鳴り響く大きい声を出してしまった。
オーズを見てみると、
なんとも言えない顔をしている。真顔だ。
「婚約か? なぜだ? まぁ、シオン程の実力者なら文句は言わんが……」
いや言わんのかい!
もっとこう、なんか反対しろよ!
「あのですね、助けてくれたあの時、シオンさんに惚れたんです!」
うっそーん。
ちょろくないか?
こんなものなのだろうか、女の子って?
「シオンはどうする? ミリアと婚約したいか?」
オーズさん。
そんなこと突然言われてもね。
「え、えっと。こ、婚約は……」
ミリアはとてつもなく美人でいい子だ。
この子と結婚できるのはとても幸せだろう。
でも、今は復讐があるんだ。
婚約なんてしてる場合じゃない。
そう思っているとリリーが口を開いた。
「ダメ!! シオンはダメ!」




