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ひとりぼっち‐16‐
「──洗って返す。届けるから、住所教えて」
女はしかし鏡太郎の一手を捨てた。ハンカチは綺麗にして戻してくれるようだ。優しい。鏡太郎は悩んだ。初対面の女に対して、自分の住所を伝えるべきか。少々無用心だ。考えた。考えたのだ。しかしそんな彼の思慮深い脳味噌のスパークとは違い、口は勝手に鏡太郎の住所を語っていた。しまった、とハッと気がついたときには遅かった。
「覚えた。じゃ、また明日、『ハンカチ返しに行く』から」
「──洗って返す。届けるから、住所教えて」
女はしかし鏡太郎の一手を捨てた。ハンカチは綺麗にして戻してくれるようだ。優しい。鏡太郎は悩んだ。初対面の女に対して、自分の住所を伝えるべきか。少々無用心だ。考えた。考えたのだ。しかしそんな彼の思慮深い脳味噌のスパークとは違い、口は勝手に鏡太郎の住所を語っていた。しまった、とハッと気がついたときには遅かった。
「覚えた。じゃ、また明日、『ハンカチ返しに行く』から」
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