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ひとりぼっち‐10‐
どこの誰が。
たった一人だけの異世界人を見るのだ。それはやはり、狂っているものでしかないのだ。
「おえぇぇぇぇぇ……」
孤独に感傷的になる鏡太郎は帰り道、何とも不愉快なものと遭遇してしまった。電柱の影で隠れているつもりなのだろうが、完全に見えちゃっていた。キャリアスーツ、タイトなスカート、黒のストッキングを履くバリバリ働く女の雰囲気をもつ女が、道路で“お好み焼き”を作っていた。もとい女の胃袋からこみ上げられた吐瀉物、ゲロだ。ゲロ吐きの瞬間を見て興奮できる特殊性癖はもっていなかった。貰いゲロを飲み込んだ。




