どうしたらいいのってきかれたら⑤
なるべく乃絵ちゃんにはこういう姿を見てほしくないので、乃絵ちゃんの視線をこちらにこないのを確認した私は……
本気でいく。
私は相手が殴ってくるのを横目で確認しながらそのパンチを紙一重でかわしてから伸びきったその腕に……
少しグロテスクなシーンなのでカットさせていただきました。
ちなみに不良グループは少し腕を痛めたのと足をホンの少しだけ肉離れしているだけにすぎない。
ちなみにどうやったかというのは乙女の秘密だよ。
そんなアホなことを考えながらも乃絵ちゃんを迎えにいく。
うずくまっている男どもを横目に見ながら自業自得と頭の隅で考えて乃絵ちゃんの方に向かうと逆に乃絵ちゃんが一人の男の前に膝をついた。
「大丈夫ですか?」
「えっ……」
戸惑う私にたいしてその男はすまないと口にしてゆっくりと立ち上がる。
「もう、美佳おねえちゃん。この人はお金拾ってくれただけだよ」
「そうなんだ、ごめんなさい」
そう言われて思わず素直に謝るとむっとなる。
こっちだって心配でここまできたのに乃絵ちゃんのいけず……
それなのになんでこの男ばかり。
そう、まだこの場所から動かずにその男と少し話しているのだ。
なんでこんな男なんかに……
私は認めませんからねー。
そう心の中で絶叫した私はむーっと頬をふくらませたまま乃絵ちゃんが話し終えるのを待っていた。
「もう、美佳おねえちゃんどうしたの?」
話しが終わってこっちにやってきた乃絵ちゃんがそう言うので私はふーんっとそっぽを向く。
「美佳おねえちゃん?」
少し乃絵ちゃんからの声音が不安を帯びてきたところで慌てて振り向いて少し抱きしめる。
そして頭をわしゃわしゃと撫でる。
そして少ししてから乃絵ちゃんと手を繋いで愛美の元に向かった。
「おそーい」
愛美にそう言われて私と乃絵ちゃんは苦笑いする。
「ずるーい」
そしてそんなことを言うと乃絵ちゃんが繋いでいた方とは逆の手を掴んでくる。
あー、これが私のハーレム。
そんなアホなことを頭の中で考えていた私は変な視線を感じた。
あるよね、人に知られたくないことを考えていると逆に周りに敏感になる人って、それが私なのだ。
そう思いながらも周りを見渡したところ、ある一点で目線がとまった。
そこにいたのは例の男だった。




