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勇者さまは無双がしたい(仮)  作者: アイネコ
ダンジョン探索編
52/74

初めてのダンジョン探索

今週は、書き上がった順にアップしていきます。

よろしくお願いします。





 ダンジョン前広場に到着したあと、ゴブリン達が残した小屋の撤去と残骸の後片付けをしました。


 ダンジョンの入口から、10メートルの間隔をあけて、囲むように土嚢を積み上げ、簡易の防護壁にしました。

 正面は通り道と、ダンジョン入口の前には足止めの柵をつくります。


「こんな感じかな?」

「いいんじゃない」

「ふむ、足止め出来ればいいのですし、上出来ですよ」


 防護壁や柵を設置した徹くんと、それをお手伝いした二人も、存外の出来栄えに満足していました。

 俺はその間に、ゴブリン達が残したものを破壊してまわり、インベントリを経由しての後片付けをして、次の作業の準備に取り掛かります。


「お疲れさまです」

「達也さん、終わりましたー」

「おや、まだ何かつくるのですか?」


 俺が片付け終わり、整地の準備をしていると、ちょうどそこに徹くんがやってきました。


「はい、お疲れさまです。 ちょっと手伝って貰えますか? ここを整地して、野営出来る程度にしておきたいので」


「了解。 指示、よろしく」

「私も、お手伝いします」

「私も、土木を上げますかね」


 俺の意図を理解してか、それぞれがスコップを装備して、土木工の装備を変えます。

 先程までの大槌やハンマーから、土を均す為の装備に持ち替え、土を平らに掘り返して均し始めます。


 10メートル四方を均し、掘り返した場所に砂利をまいて、再び平らに均してからスキルでつくった砂をまいて完成です。


「大分きれいになりましたね」

「そうですね。 臭いも少し薄れた感じですね」

「やっぱ、職人レベルは偉大だぜ」


 通常であれば半日は掛かりそうな作業でも、職業レベルが高いと作業は早いし、丁寧な仕上がりになるので、こういった仕事をするには打って付けのシステムといえます。


「皆も、だいぶ慣れて来ましたね」

「ええ、職業のレベルアップで、こんなにも体力がつくなんて、便利すぎて楽しいくらいです」

「私も、力仕事が出来るようになりましたよ」

「ふっ、まだまだだけどな。 はっはっは」


 雑談まじりに天幕をひろげ、応援の人達が来るまで一休みします。



 ◇◆◇



 小一時間ほど休憩していると、ダンジョン前広場に人の気配が増え始めました。


「おう、こりゃまた小綺麗になってんな」

「お疲れさまです、ドワイトさん」

「「「お疲れさまです」」」


 ドワイトさんが引き連れてきたハンター達一行を、俺たちは出迎えてお互いを労います。


 ケントさんやラルさんといった主要なメンバーは居ませんでしたが、何名かは見知った顔もいるので、この場所での活動も支障はないと判断します。


「待たせちまったようだな。 すまない」

「いえいえ、皆さんには感謝しかないですし、スキル持ちばかりなので、問題はないですよ」


 ダンジョン前の広場には、15名程のハンター達が活動を始め、建設資材を搬入していきます。


「うわぁ、いっぱい来たねぇ」

「ここの警備や、作業員も兼ねてるんでしょうね」

「くぅ、俺も負けてらんねぇな」


 次々と台車で運ばれてくる建材を、広場の片隅へと積み上げていくハンター達の手並みはよく、またたく間に資材を運び込んて行きます。

 大きな木材や石材は、既に運び込まれているので、この作業が終われば、彼ら自身の寝床などをつくって貰い、俺たちは一度ダンジョンの様子を見に行く予定です。


「それじゃ、あとはお願いしますね」

「おう、任せてくんな!」


「やっと、ダンジョン探索だぜ! 長かったなぁ」

「お兄ちゃん、今日は様子見だからね。 分かってるよね?」

「はっはっは。 達也くんも居るんだし、さすがに無茶はしないでしょ」


 ドワイトさんやハンター達に広場の防衛を任せて、俺たちは念願のダンジョンへと入りました。



 ◇◆◇



 大きな岩をくり抜いたような洞窟は、俺たちパーティーの侵入を待ち構えているように、薄気味悪いその口を開いています。


「初ダンジョンかあ…… よーし、頑張るぞー!」

「うぅ、緊張してきたよー」

「ごくっ…… はい、何時でも行けますよ」


 ダンジョン前でいったん足をとめて、三人共に気合いをいれて最終確認をします。


「いいですか? 俺が先頭で、徹くんがそのあと、理恵ちゃんが索敵とサポート、木村さんが後方を警戒でお願いします」


「おう、任せとけ!」

「はーい。 頑張ります!」

「回復と警戒ですよね、了解しました」


 前衛に盗賊の俺、すぐ後ろに軽鎧の戦士の徹くん。 その後ろを魔術師の理恵ちゃんと、最後尾に僧侶の木村さんが俺達の守りを固めます。


 某国民的RPGの様に、四人パーティーでダンジョンに挑む感じで探索を開始します。

 探索といっても、このダンジョンがどの様なものか分からないし、四人にとって初めてのダンジョンなので、緊張しつつも様子を窺うように足を踏み入れて行きます。



 ダンジョン内の暗く湿った感じのする通路を、俺を先頭にして進みます。

 その通路の壁には、処々に淡く光る苔が生えており、岩肌の通路を不気味に演出しています。


 松明でも明かりは灯せますが、初期の魔術『生活魔法』と呼ばれている魔法『光源(ライト)』を使い、ダンジョン内を照らすと滑り感のある濡れた岩肌が光り、如何にも洞窟内といった感じが強調されていきます。


「うーん、外もだけど、中も少し寒いんだな」

「そうだね。 もう一枚、なにか羽織るといいかも」

「ふむ、ですが戦闘時になれば暑くもなるし、動きに支障がでると危険かも知れませんしね……」


「取り敢えず、今日は我慢しましょう。 なにが起こるか分かりませんし、今後の活動にあう装備は、あとで話し合いましょう」


 光源(ライト)の明かりが洞窟の先を照らす中、俺たちはダンジョンの奥へと歩き始めます。





お休みを貰って、だいぶ体調も回復出来ました。

皆さんも、お出掛けの際には体調などにも、お気を付け下さい。



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