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勇者さまは無双がしたい(仮)  作者: アイネコ
ダンジョン探索編
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徹のやる気スイッチ

今週も、よろしくお願いします。





 リユート村からの街道が、もう直ぐ開通するとの報告があり、俺は出来上がった街道を西へと向かった。


 街道の合流地点は、以外にも岩場があった中間地点よりも、先の場所にありました。


「へえ、徹くんも頑張ったんだなぁ」


「よう、あんちゃん、早いな」

「お疲れさまです!」

「「「おつかれっす!」」」


 俺が現場に顔をだすと、ドワイトさんと徹くんが出てきて、互いに挨拶を交わす。


「お疲れさまです。 随分と早く進んだのですね」

「おうよ! トオルが頑張ってくれたかんな。 ハッハッハ!」


「へへへ、そんなことないッスよ。 でも、ありがとうございます! 皆に色々教わって、楽しかったッス」

「いいって事よ、兄弟!」

「そうだぞ、兄弟!」

「「「ハハハハハ!」」」


 もうすぐ開通にむけて、頑張った面々が声を張上げ労いあう姿が見れて、俺は嬉しく思った。


 ドワイトさんに状況の確認と、徹くんに対し労いと称賛の声をかけて、新しく作った鋼の斧を渡しました。


 黒光りする斧を手にして徹くんが担ぐと、周りからも感嘆の声がもれ聞こえてきて、本人も軽く振ってデモンストレーションを開始します。

 まるで新たにおもちゃを買ってもらったが如く、ブンブンと振り回し始めたので、ドワイトさんに注意をしてもらい、事なきを得ました。


「す、すみません。 つい、調子にのってしまいました」

「うん、分かればいいんだ。 誰も怪我はないしな、気をつけろよ」


「ははは。 で、どうかな? 新しい斧は」


「これ最高です! カッコいいです。 達也さん、ありがとうございます!」

「はっはっは、仕事が捗りそうだな!」

「羨ましいぜ」

「切れ味良さげだぜ、あれは」


 徹くんに渡した鋼の斧は、頭の部分が少し重いので、持ち手の部分が若干短めの両手斧なので、そのまま武器としても使えるスグレモノです。


「で、あんちゃんの仕事の方は捗ってるのか?」

「ええ、まあそこそこですね。 鋼は作れましたが、その先が難しいですね」


「そうか、でも新しい鉄、鋼ってヤツはオレらにも使えるのか?」

「それは、徹くんしだいですね」

「えっ、俺ですか?」


 俺とドワイトさんの会話を聞いて居たのか、徹くんが反応してこちらに来ます。


「そうですよ。 徹くんには、まだまだ頑張って貰わないといけません。 なんせ、うちのホープですからね」


「はっはっは。 トオルよ、出世が早いな! 羨ましいぜ」

「ま、マジですか……」

「頑張れよ、兄弟!」


 今後、街道の整備が終われば、鍛冶の仕事をして貰うとの話をふると、徹くんは苦笑いを浮かべますが、鍛冶仕事によるステータスの上昇を教えると、俄然やる気になった様子で、道普請の仕事を再開し始めました。


 その彼を追いかけ、他の皆もやる気に満ちた空気が現場に溢れ、その日の晩にあと二日もあれば開通とすると聞かされ驚きました。



 ◇◆◇



 リユート村までの街道も開通し、物資のやり取りが始まりました。


 現在は、道普請に参加していた徹くんと一緒に、鍛冶仕事をこなして職業のレベルとスキル上げをしています。


 通常のメンテナンスや製造を徹くんに任せて、俺は鋼のインゴットをつくり、それをリユート村のマリー商会に送って、村でも何か作れないかと手紙をそえて、反応を待ちます。


 その間に『魔鉱石』の開発を進め、自分たちの装備品を考えたりと、結構忙しい毎日でした。


「はあ、ダンジョンに行きたい……」

「また…… お兄ちゃんさぁ、鍛冶のレベルは、まだ10になってないよね」

「目標に達成してないなら、当分はないですよ」


 徹くんのもらした言葉に理恵ちゃんが反応して、そのやり取りを何度も聞いていた木村さんが、それを窘めます。


「それな、結構つらいんだよ、これが……」

「…… でも、ステータスを上げるんだって、約束までしたのお兄ちゃんでしょ」


 ダンジョンに行くにあたって、武器の手入れや知識は必要なので、鍛冶師のレベルアップは必須事項です。

 これを通常の経験で積むには、かなりの時間と手間が掛かるので、最低限のレベルを10までは上げて欲しいといったところ、徹くん自ら宣言までして取組み始めた事でした。


 だが、実際に始めるとこれが中々地味で、暑い、きつい、疲れると弱音を吐くのも、さほど時間は掛かりませんでした。

 ただ、やはりレベルを上げて、スキルやレシピが開放されるのは嬉しいらしく、その度に開放された武具や道具をつくる日々は続きました。


 ですが、やはりレベルを上げれば、必要な経験値も多くなり、ここ数日は先程のようにボヤくことを繰り返しています。


 本当は、薬師や錬金術も上げれば、もう少しはレシピも増えるので、レベル上げが捗ると彼にも伝えましたが、チャレンジするも挫折しました。


 やはり、人には向き不向きがあるので、スキル作成でも経験値は入ると教えますが、やはり自動と手製では入る経験値が違うので、現在は地道に道具作成で、道具(ツール)を量産する日々を送っているので、その気持ちはよく分かります。


「くそー! あと1レベルが、なんで上がらないんだよ!」

「ははは。 徹くん、それが仕事というものだよ。 上がる時はあがるし、上がらないのはまだ勉強中という事だよ」

「お兄ちゃん、勉強が大嫌いだから、仕方ないよね」


 彼の『勉強嫌い』が如何程であるかは分からないが、今後の課題であることは、間違いないと思います。


「薬なら幾らあっても足りないし、お金にもなるんだよ。 いい物つくって喜ばれるし、薬師も良い職業なのに」

「ははは、臭いに音を上げていては、職人の道も遠いですね。 それに、徹くんの好きなチート職人もあるらしいので、頑張る価値はあるのでは?」


「そうか…… チート職人か! いいな、それ!! 目指せ、チート職人! 未来は億万長者だぜぇ!」


 こうして、焚き付けられた彼のやる気は、いつまで続くは分かりませんが、無事にレベル10の約束は守られる事と為りました。




いつの間にか評価を下さり、有り難く感じました。

今後の励みとなります。

ありがとうこざいました。



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