偵察任務
なんとか間に合いました。
ゴブリンの討伐が始まり、かれこれひと月が経とうとしていた。
この数週間、一日100体以上の討伐を繰り返している。
200体の討伐を目標としていたが、やはり120体あたりからゴブリン達が居なくなり、奴らのテリトリーの奥に行くにはリスクが多くて、攻めきれないでいます。
ですが、毎日100体以上の討伐をしているのもあり、徐々にですが、ゴブリン達の遭遇数が四から六体までに減りました。
今回の、ゴブリン討伐戦は順調に進んでいるのも、ハンター達の協力が大きいといえます。
そこで、ドワイトさんと話し合い、ハンターの数を増やすか検討したいたところ、追加のメンバーが来たとあり、パーティーを増やすことと為りました。
◇◆◇
ベースキャンプに、新しく入ったハンターは六人。
それと、回復薬の調合をする薬師さんと、簡単な鍛冶仕事が出来る方が一人ずつ加わり、本格的な活動拠点となりつつあります。
リユート村からの報告にると、増員の理由に薬屋と鍛冶屋が開店し、まちに待った鍛冶職人さんが村にやって来たとの事です。
これでまた一歩、リユート村の発展に貢献できると、マリーさんが喜んでいるとの事でした。
「ふむ、四人パーティーを二つか、考えたもんだな」
ドワイトさんは、俺が提案したシフト表を眺めて呟いた。
ゴブリン達が減りはじめた事で、六人パーティーでの活動では、あまり効率的な狩りとはいえないので、職人さんを除く十四人のハンターでシフト表をつくり、ツーパーティーでの活動を提案した。
「ええ、前日に活動した人が二人、休み明けの人が二人とローテーションを組んで、森での活動を二日、その翌日にベースキャンプの警備にまわり、次の日に休む感じでメンバーを回しましょう」
「なるほど、オレとあんちゃんが穴埋め要員になれば、二つのパーティーが組めそうだな」
俺の説明を聞いたドワイトさんは、シフト表をながめ今後の活動を思案し、納得した様子でした。
実際のところ、活動するのも連日連夜に及び、どんなブラックだよと思っていたところで、人員が増えたのは本当にありがたい事でした。
◇◆◇
森での活動が、ツーパーティーの八名になったことで、さらに安定した狩りとなり、オークやゴブリンたちが激減し始めました。
まあ、八人体制で100体どころか200体討伐を達成したという事実が、ゴブリン達を退けたといっても過言でもないと思います。
「ここら辺で一度、偵察して来ようかと思います」
「そうだな。 だいぶ数は減ってるかも知れんが、気をつけてくれよ。 あんちゃんは、ここの要だかんな」
ゴブリン達と、遭遇することも減って来ているので、ダンジョン前の様子を偵察する事に為りました。
ゴブリンの討伐を繰り返し、相手の強さを認識してか、ドワイトさんからあっさりと許可が出たことも驚きでしたが、俺の戦い方を間近で見たことも大きいのかも知れない。
「ゴブリン達の数によっては、奴らの排除も視野にいれましょう」
「うむ、ダンジョンの開放を急ぐのも分かるが、くれぐれも無茶はすんなよ」
「はは、奴らのボスは強いですし、無茶はしませんよ」
次の日の早朝、俺はダンジョン前の奴らの根城に向かった。
◇◆◇
森の中に、日の明かりが差し始めたころ、俺は奴らの本拠地に到着した。
「あ、あれ? マジかぁ……」
俺は木を登り、枝葉を盾にして奴らの行動を見詰めている。
着いて早々に、ある程度は気付いてはいたが、明らかにゴブリンの数が減っています。
いや、減ってるというより、激減したと言っていい程に減っていました。
「ん〜、これってチャンスじゃないのか?」
ボスは居るとして、ざっと数えたところ、50体いるか居ないかといった数しかいません。
ドワイトさんからは無茶はするなと言われましたが、このチャンスを逃すのもアレなので、俺は盗賊から殲滅力の高い『魔道士』へと職業を変えます。
この魔道士は、パーティー戦において、僧侶と魔法使いの切り替えを繰り返しいた時、魔法使いのレベルが20を超えた時に追加された職業です。
その性能は、攻撃と防御の魔法が使える上に、回復魔法の一部も使えるというものでした。
最初は『ふ〜ん』という程度でレベル上げを始めたのですが、これがマジで強かった。
職業ボーナス値
魔道士 MID+50%INT+50%MP+100%
という具合で、上げていたステータスに底上げされているのもあり、ぶっ飛んた殲滅力を発揮したのでした。
防護魔術の『シールド』を纏い、範囲化された『ファイアボール』は、ゴブリンたちを吹き飛ばす威力を発揮し、魔道士になってからは、奴らを寄せ付けづに殲滅が可能と為りました。
そのお陰か、吹き飛ばされたところを逃さずにパーティーメンバーがとどめを刺し、着実に強くなって行きました。
以前にも疑問にあがった事も、この時に解消されました。
この世界の人々も『レベルアップ』をするのか?
ずっと解消しないままだったので、ほっとした気分でした。
イノシシを狩ってた頃は、罠や戦略を使い、捕獲を中心にしていたので、戦闘力をはかる機会がなかったので、着実に強くなっているという安心感は否めませんでした。
「よし、いっちょ行ってみますか」
俺は偵察をやめて、魔道士となり、奴らのアジトに足を踏み入れました。
もう1話書きたかったのですが、薬をのんで睡魔に負けてしまいました。すいません(汗)
次回は、3/20の0時に更新予定です。




