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勇者さまは無双がしたい(仮)  作者: アイネコ
ダンジョン探索編
32/74

ゴブリン討伐戦開始!

今週も、よろしくお願いします。





 ドワイトさんの指示に従い、一日を休みにしたその翌日、俺はベースキャンプの中で、作業を進めていく。


 作業の内容は、ハンターたちの装備を強化すること。

 現在の彼らの装備は、イノシシの皮から作った革鎧が主流であり、動きを疎外しない軽装備がその大半であった。


 次回の出撃からは、ハンター達も狩りに参加する事になって、現在までに使っていた装備では心もとないという事で、その装備強化を俺が進言し、作業に取り掛かったところである。


 要するに、ドワイトさん達は俺が心配、俺はハンターさん達が心配という事で、最低でも装備を強化しないと連れては行けないと断った結果、現在に至る。


 まあ、前回の狩りもそうだが、一昨日に獲られた素材もたっぷりあるので、スキルによる作成により、彼らの革鎧を強化する事は容易い作業でしかない。


 革細工師(Lv10)のレシピを使用し、オークから手に入れた革や骨を使い、革鎧を強化していく。

 オークの皮革は滑らかで、革鎧の内側に張られ、革鎧とインナーの摩擦も少くなり、鎧を貫通す攻撃には弱くとも、打撃によるダメージを軽減させる事が可能で、今回の戦いにおいては十分に役立ってくれるだろうと、ドワイトさんも納得の強化である。

 あと小手や脛当てなどに、薄く削ったオークの骨を表側の革に差し込み、斬撃耐性を持たせたことも強化案のひとつとして実施した。 こちらは気持ちだけの効果しかないが、無いよりはマシという事で、あまり手を掛けずに出来たので、本当に気持ち程度である。


 あとは武器であるが、自分用に作ったボウガンを量産化させ、攻撃力が落ちるも既存の弓よりも強いので、狩人の職に適した人五名に持たせた。

 そして、今回のキーマンであるドワイトさんには、オークから獲れた皮と骨で強化した革の楯、オークシールドを装備してもらい、敵を引きつける役を熟して貰う。


 今回の狩りは、オーク率いるゴブリンがメインとなり、可能であれば、一日のノルマを200体討伐にする。

 まあ、あくまで目標なので、200体討伐は当面の目標とした。



 ◇◆◇



 キャンプ地に入ってから5日目。 ドワイトさんを筆頭にパーティーを組んで、ゴブリンたちのテリトリーへと出発した。


 メンバーは、ドワイトさん(楯持ち)ラルさん(片手剣剣士)ケントさん(盗賊系アタッカー)ボウガン持ち狩人が二名と、後衛職を務める俺(魔法使い&僧侶)の計六名である。

 ちなみに、残る三名のハンター達は、ベースキャンプでお留守番である。


「んー、あんちゃんは、こんな森でよく生きていたなあ」

「そうですね。 まあ、ここがどんなに危険かも知らずに、自分に出来ることを必死に繰り返していたんですけど……」

「「「ひぇ〜……」」」


 ぎぎぎ、ざざざと微かになる葉や枝の鳴る音を聴きつつ、俺たちのパーティーは森の茂みをかき分け、進んでいく。


「しっかしまあ、この森は瘴気(マナ)が濃くて敵わんな」

「そうですね。 でもその分、採れる薬草の数もかなりの量があるので、回復薬を作るには困りませんでしたよ」


 森の木の根本にも、食材にもなる薬用キノコも生えていたりと、ポーションの材料も回収しつつ、時折出会すうさぎなども狩って行く。


「いやー、これまた良い皮が獲れるとか、絶好の穴場じゃないですかね」

「そうさなぁ、あまり持ちすぎてもあれだ、その辺で狩るのも止めとけ」

「「「へ〜い」」」



 ◇◆◇



 キャンプ地を出発してから三時間ほどで、ゴブリン達のテリトリーに到達した。


「そろそろ見えて来ますよ。 準備は大丈夫ですか?」

「おう、何時でもいいぞ」

「それじゃ、釣って来ますぜ」

「よろしくお願いします」


 魔力感知に反応した方に俺は指差し、パーティーメンバーに敵が居ると告げると、それにドワイトさんが頷き同意する。

 その返事を返す前に、斥候役のケントさんがボウガンに矢玉を込めつつ移動を開始した。


 目標の獲物はオーク二頭とゴブリンが五頭である。

 基本的な数として、五から八頭が一番遭遇確率が高いので、比較的会いやすい構成であった。


 木の根本で身を屈め、ケントさんが敵を引き連れて来るのを待つ形である。


 しばらくすると『ガアッ!!』という声が森の奥から聞こえ、こちらに近づいてくる音が、段々と大きな雑音と共に駆け抜けていく。


「あとは頼んます!」

「おうよ!!」


 バリバリバリと、草と枯れ枝を踏み抜く音が『ギギャギギャ、ブモーッ!』と叫ぶ声へと変わり、茂みを勢いよく掻き分け飛び出すモンスターの群れが、目の前を通る寸前にケントさんとドワイトさんが入れ替わる。


 それは、突然に起こる悲劇の始まりである。


 オークシールドを両手で構え、茂みを飛び出してきたゴブリンごと体当たり攻撃でドワイトさんが弾き飛ばす。


『グギャッ!?』『フゴォ!?』と、大楯に横腹をぶつけられ、叫びながら盛大に吹き飛ばされたモンスター達は、半壊状態へと導かれてしまった。


「ダークミスト!」

「うおっしゃっ! 行くぞー!」


 俺はすかさず弱体化魔術を唱え、メンバーはそれぞれの武器を抱えて、森の地べたに転がるモンスターの息の根を留めに走った。


『ゲギャー! ブギィー!』


 オークやゴブリン達の断末魔の声が聞こえ、思ったよりも早く方が付いた事に少し間が空いた。


「うひー、緊張しまくりでさぁ」

「おう、初仕事は大成功だったな。 ガハハハ」

「ええ、物の見事にハマりましたね。 お疲れさまです」

「「「あざっす!」」」


 こうして、魔の森で初のパーティー戦の狩りは始まる。




週明けから体調を崩してしまい、3話更新が難しい状態です。



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