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マリーのお仕事

一話ニ千文字の予定は何処にいったのか?

詐欺ではないはず…… ですよね?(笑





 マリーはいま、幸せの絶頂にいた。


「はあ、気持ちいいわ〜」


 達也の白炭の使いみちの一つ、水の浄水をあじわっているのである。


「姉さん、湯加減はどうですかい?」


 気持ちよく、入浴を楽しむマリーではあったが、風呂場の裏手から使用人が声を掛けてくる。


「ちょっと! いま気持ちよく入ってるのよ、邪魔しないでくれる?」


 まったくもう、せっかくのお風呂なんだから、ゆっくりさせてよねー。

 でも、このお湯はいいわね。 あの炭で浄水すると、ここまで柔らかいお湯が沸かせるのね。


 はあ、気持ちいいわ〜 長旅もあるけど、疲れがお湯に溶けていくみたい。

 それと、あの石鹸はヤバいわね。 あれも売れるのであれば、かなりの利益が見込めるわよ。


 もう、タツヤさんなしの商いとか、考えつかないわ。 ああ、もうダメ。 蕩けそう……



「あばばば…… ぷっはあー!! はぁはぁはぁ……」


 心地よい脱力で、いつの間にかうたた寝をしたところで、浴槽内で溺れてしまったマリーである。


 あ、ああ、あぶなかったわ。 お風呂で寝ちゃうとかないわー。 ハッ!?


「どうしました、姉さん!?」

「きゃあー!! なに入って来てんのよ!! 出ていきなさい、バカー!」


 風呂場で起きた、ただならぬ声により、浴室のドアは開けられ、駆け付けた使用人が浴室内にまで入って来てしまい、マリーは慌てて浴槽に身を沈め、文句を使用人にまくし立てた。


「す、すいやせんでしたー!」


 これは流石にマズいと、使用人はペコペコと頭をさげて浴室内から立ち去り、マリーは居なくなったのを確認してから、浴室内でさらに文句をぶちまける。


「ああ、もうっ!! やんなっちゃう。 昔っから、男はいつもこんなのばっか。 少しはタツヤさんみたいに、気を使って欲しいわ!」



 ◇◆◇



 前日までの疲れをお風呂で癒やし、村長宅で一泊したマリーは、心機一転商いの準備を始める。


 今回の荷馬車は四台となり、達也関連の素材の他、復興物資や食料品、ハンターの使う装備品を大量に仕入れて来ている。

 帰りは、リユート村の特産品として、燻製品とポーションや上質な薬草などを仕入れて帰る予定である。


 現在、リユート村の何時もの広場では、マリー商会が中心となって行商人が数名参加している。

 辺境での行商は危険が付き物なので、マリー商会が商隊を組む事で、長年の商いを成功させて来た。


 マリー商会は食料品が得意分野で、塩や砂糖を得意とする者、雑貨や道具を得意とする者、装備品や武具を扱う者が数名と、この商隊に参加している。


 父の代からの商隊参加者である行商人たちは、ある意味仲間であり家族といっても過言ではない。

 ただ得意分野で商品を扱い、それぞれが責任をもって商いを続けるには、この辺境では厳しく、寄り集まって商隊を形成し、一蓮托生でこのルートを確保してきた商隊でもある。



「マリー殿、ちょっといいかい?」


 武具を扱う古株の行商人である四十代の男が、代表で話し掛けてきた。


「はい、なんですか?」

「今回の商いについてなんだが、是非あの炭を持ち帰りたいんだよ。 どうかな?」

「うちは、あのイノシシの素材を仕入れたいんだが」

「オレは、食器類が欲しい」


 長年の商隊参加者である彼らも、今回の商いで得られる利益に期待を込めて、それぞれが確保したい物資を載せる、帰りの荷馬車のスペースを主張し始める。


「分かりました。 交渉は私がしますので、それぞれの積荷管理はお願いしていいですか?」

「「「分かった」」」


 マリー商会は商隊を運営するだけでなく、村や町での交渉事も一手に引き受け、信用による商いを続けてきた商会でもある。


 それぞれが欲しいだけの荷を積むことは出来ない。 限られた商品を、どれだけ積んで帰るのかは非常に難しい。


 そして、廻る村々での行商の積荷は、各村や町での商いを続けていく為の、大事な駆け引きでもある。


 どこで何が足りて、また何を欲しているか、誰が何を販売するかも、さじ加減ひとつが重要なので、マリーの仕事は大変な責務を伴う。


 だが、マリーにはその才能があった。


 誰よりも確実に利益を計算し、何処よりも正確に情報を分析し、商隊の皆に未来の商いを想像して見せたのである。


「では、交渉に行きますか〜」

「「「お願いしやす、姉さん!」」」


 こうして仲間から見送られ、村長や達也との交渉に出陣するマリーであった。



 この日の交渉で手に入れた商品は、森兎と鹿の燻製肉50kg、イノシシの燻製肉250kg、上質な薬草5箱、薬品素材(毒消し、森キノコなど)1箱、ポーション類1箱、白炭5箱、イノシシの牙や骨に皮革、森兎の毛皮と鹿の皮革などの素材類、木製の食器や小物などを仕入れる事になった。


 リユート村の村民からの売上、3250G。 リユート村への仕入れ代金、65万490G。 達也の購入と支払いの差額分、1万Gの支払いとなった。


 この取引は、リユート村での過去最高額であり、最大の収益となった。

 勿論、マリー商会にとっても、リユート村での過去最高額の支払い額である。


 例年取引額が数万Gほどしかない村が、一気に数十倍の収入となる額を、ひと月に稼ぎだしたことは、もはや異常と言っていいレベルであった。


 そして、それらの元となった達也の作った品々は、リユート村の産物として送り出される量の、過去最大の出荷数となったのであった。


 この取引が可能となったのは、偏にマリーの才能の賜物である。

 各村で燻製肉を紹介しまくり、町とも交渉した事で資金を確保して、荷馬車を増やして仕入れを強化したからこそのこの金額の取引となったのである。


 既に、リユート村の産物の取引先は確保済みであり、大幅な増収は約束されており、参加している行商人たちも、その利益を享受しえる立場となっている。



「おーっ、ほっほっほー! まあ、ざっとこんな感じで良いかしら?」

「さすがマリー殿、わかってらっしゃる!」

「「「さすがです、姉さん!!」」」


 荷馬車に積まれていく宝の山を前にして、声高らかに笑うマリーは仲間達からの称賛により、鼻高々であった。



 ――――――



 積荷の大きさは、大中小の木箱があり、一辺が1メートルもある箱や、30cm程の物もあります。

 また1箱30〜50kgが入る箱が基本であり、薬品などの箱は小分けにされた箱に緩衝材(藁や詰草など)が入っており、大きな箱に数箱入っています。

(薬草や薬の素材なども、同様に入っています)


 重さのある品物は箱が小さく、嵩張る品物は大きな箱に詰められるので、箱の大きさには差があります。


 イノシシや鹿の皮革は大きく、牙や角なども長さや大きさもあるので、束ねられる物は積荷の上に置く感じで積まれます。


 荷馬車には、一台あたり数名が乗り込み、大きめの箱が5〜6箱載る感じと思って下さい。

 馬車の積載量1㌧?を目安に、載せ過ぎない様に設定してます。(敵対者からの逃走目的の為)


 村の収益については、辺境は基本的に貧しいが、上質な素材はたくさんあるので、危険な場所ほど、宝の山があるという設定です。

 とくに魔界産の物は、高くて()()()()物が多い世界です。




今週も筆が遅いです。

あと二話書けるのか……

頑張ります。(汗



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