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僕の彼女は王子様  作者: 朱音小夏
二年生

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7/9

修学旅行二日目

 修学旅行二日目。

 一日目は乗り物酔いによって、麗さんも巻き込んでダウンしてしまった。

 けれど、今日は麗さんの看病のお陰もあり、すっかり元気になれた。


「おはよう麗さん」

「! 朔弥!! おはよう!! 顔色、すっかり良さそうだな!!」

「麗さんのお陰。ありがとうね」


 僕はそっと笑った。

 すると、麗さんはみるみる顔を赤く染め目を逸らした。


「?......麗さん?」

「だ、大丈夫!! それより、今日は自由時間!! 京都を満喫するんだからね!!」

「あ......奈良は昨日だけだったんだっけ」


 だとしたら、とてつもなく申し訳がない。

 だって、麗さんは鹿を見るのを楽しみにしていたのだから。


「まさか、申し訳ないとでも思ってるん?」

「あ、はは......」

「......鹿はさ、今度二人で見に行こうよ」

「......え?」


 今、とんでもなく可愛いことを言ったのではないか?

 麗さんは僕にとって最高の彼女だ。


「......でも新婚旅行は、海外がいいかな?」

「?! 朔弥?!」


 麗さんの顔が、一瞬で真っ赤になる。

 ......可愛い。

 朝食を済ませると、荒井と櫻井さんと合流した。

 今日は朝食を終えた人から自由に班行動をしていいことになっている。


「今日は清水寺から祇園に行く事になってるよな」

「僕抹茶スイーツ食べたい」

「月城......昨日乗り物酔い起こしたくせに食い意地はって......」


 荒井には呆れられたが、これだけは譲れない。

 甘いものは正義なのだ。

 それに......抹茶なら甘いものが得意でない麗さんも楽しめるだろう。


「さ! 時間が惜しい!! 行くぞ!!」

「ちょとぉ、男子二人で盛り上がりすぎぃ!!」

「まぁまぁ。美玖。朔弥は昨日ダウンしてたんだから、ね?」

「......仕方ないなぁ。でも、着物体験は譲れないからねぇ!!」


 こうして僕らはホテルを出た。

 まず目指すのは清水寺。


「麗様、音羽の滝どの水飲む?」

「んー、学業祈願かなぁ?」

「恋愛はずっと昔に成就してますもんねぇ」


 ハイ可愛い。


「おい! おみくじ!! おみくじ引こうぜ!!」

「こういう奴に限って大凶とか引くんだよなぁ」

「んなわけねぇだろ!! 見てろー......だ、大凶」


 フラグ回収、乙。

 その後、僕らは清水坂を歩きながら、祇園へと向かった。

 そして、祇園では念願の着物体験。


「どうどう? 可愛くない? 私らの着物姿♡」

「朔弥......変じゃ、ない?」

「いつだって可愛いよ? でも、いつも以上に可愛い」

「月城。顔。顔怖い」


 僕はいたって怖くはない。

 可愛らしさのあまり、真顔になってしまっただけだ。


「~~!! 美味い......!!」

「朔弥、ホントに甘いもの好きだね。幸せそう」

「麗さん。あーん」

「いや、アタシは......」

「そういうと思って苦みのあるやつにしたんだ。ほら」

「ん......あ、美味しい」


 美味しいいただきましたー!!


 こうして、今日の班別自由行動は終了した。

 明日は映画村に行って、それで修学旅行も終わりだ。

 ......なんだか名残惜しいな。

 そう思っていると、麗さんが手を握ってきた。


「朝じゃないけど......今度は二人で......」

「うん」


 僕もその手を握り返す。


「来ようね、絶対」


 修学旅行はまだ終わっていない。

 けれど――。

 僕の中ではもう、次の約束ができていた。


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