↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕の彼女は王子様  作者: 朱音小夏
二年生

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
4/9

ナンパ

 週末。今日は麗さんとショッピングデートをする。

 僕は朝から母さんの『麗ちゃんに会いたいィ!! 今日ウチでご飯食べていくように言ってぇ!!』との攻撃にあい、辟易していた。

 せっかくのデートだというのにデート前から疲れてしまった。


 待ち合わせは駅前の大きな木の下。

 学校とは違う待ち合わせ場所で、デート感を出したいとの麗さんからのリクエストだ。

 僕はいつも待ち合わせの二十分前に着くようにしている。

 いくら麗さんがカッコよくても女性を待たせるのは気が引けてしまうから。


 僕は木の下に立ちスマホを弄りながら麗さんの到着を待つ。

 すると、人の気配がしたので麗さんかと思い顔を上げる。

 しかしそこにいたのは、麗さんではなく、大人の女性が二人。


「ねぇ、僕一人? よかったらお姉さん達と遊びに行かない?」

「美味しいものご馳走してあげちゃう」


 ......ゴテゴテに化粧されている顔を見て、『麗さんならスッピンでも可愛いのになぁ』と思っていると、女性にお断りを入れる前に麗さんが到着してしまった。

 うん。いつも通りのパンクスタイル、似合ってる。


「......朔弥? 誰? それ」

「あー、うん。逆ナン?」


 僕がそう答えると、麗さんは僕の肩を抱いてきた。


「綺麗なお姉さん達。悪いんだけど、アタシらこれからデートだから」

「......というわけです。すみません」


 麗さんはそのまま「さ、行こう」といって僕の手を引いて歩き出した。

 お姉さん達は、ポカーンとしていたが、僕は気がついている。

 麗さんは照れ臭いのか、耳が真っ赤になっていることに。


「麗さん、ごめんね」

「? 何が?」

「本当は麗さんが来る前に追っ払おうとしてたんだけど......」


 ......嘘である。

 この状況を見たら、麗さんはどんな反応をするか見てみたかったというのが本音である。


「いいよ。アタシが遅れたのに問題があるんだから」

「......麗さんは時間ピッタリだったよ?」


 そう言うと麗さんの繋いだ手が汗ばんできた。


(あ、恥ずかしがってる)


 今日はちょっと意地悪しすぎたかな?

 僕はそう反省すると、麗さんの好きなコーヒーでもご馳走しようと考えた。


 僕がカフェでコーヒーをテイクアウトで注文していると、ふと、外が騒がしくなっていた。

 ......外で待っている麗さんの周りに人だかりができている。


「――だから、人待ってるんですってば」

「と、言いつつ満更じゃなさそうな顔してんじゃんw」

「オレらと遊ぼうよ」


 ――麗さんがナンパにあっている。

 僕はプッツンした。

 そして次の瞬間。

 男の足を払った。

 男は情けなく、


「ぶへっ」


 と声を漏らしながら、その場に倒れ込む。


「......なにすんだ?! このガ、キ......」


 僕はとてもイラついていた。

 それが顔に出ていたのか男どもは「ヒッ」と小さな悲鳴を上げ、そのまま逃げていった。


「......まったく。いつもなら自分で追い払えるでしょ? 何で今日は追い払えなかったの?」


 僕がそう問いかけると、麗さんはニンマリしながらコーヒーを受け取る。

 ――そして。


「朝の仕返し♡」

「......」


 ......してやられた。

 どうやら僕の目論見はバレていたようである。


「......この小悪魔め」

「ふふふっ」


 今日ばかりは麗さんの勝ちのようだ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。