勇者パーティvs幹部幹部
魔力嵐の中心。
アルテリオを囲むように魔族が展開する。
視界を削り、
未来の収束を濁らせる戦術。
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だが次の瞬間。
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「左後方、三」
ミアの声が飛ぶ。
一切の迷いなし。
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アルテリオが反応するより早く、
後方で光が弾けた。
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セリスの神聖魔法。
細く鋭い光線。
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霧を貫き、
隠れていた魔族狙撃個体を撃ち抜く。
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「視界補正完了」
淡々とした報告。
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そのわずかな隙を、
アルテリオは逃さない。
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踏み込み。
一閃。
二体同時に斬り捨てる。
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ゼルヴァが小さく舌打ちする。
「……厄介な」
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「後衛が正常すぎる」
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上空。
新たな魔族転移反応。
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だが。
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「通さない」
低い声。
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ガルドが前へ出る。
巨大盾を地面へ叩きつける。
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衝撃。
防御魔法展開。
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空間歪曲型魔法を正面から受け止める。
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通常なら砕け散る出力。
だが盾は耐える。
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「耐性調整済みだ」
歯を食いしばりながら告げる。
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その横を、
高速で影が走る。
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カイン。
近接支援特化。
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「遅い」
短い呟き。
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転移直後の魔族へ突撃。
喉元へ刃を滑り込ませる。
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血飛沫。
即時離脱。
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「転移狩りは得意でね」
軽い口調。
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戦場の構図が変わり始める。
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勇者を囲んでいた包囲網が、
少しずつ削られていく。
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ゼルヴァが静かに笑う。
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「なるほど」
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「勇者だけではないか」
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アルテリオの剣が再び閃く。
今度は一切の淀みなし。
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ミアの指示。
セリスの射線。
カインの切り込み。
ガルドの防御。
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すべてが噛み合う。
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未来収束の濁りがあるにもかかわらず、
戦闘効率はむしろ上昇していた。
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ミアが静かに呟く。
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「……適応している」
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勇者ではない。
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パーティ全体が揺らぎに順応し始めている。
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ゼルヴァの瞳が細まる。
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「面白い……」
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魔力再展開。
さらに強い干渉波。
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「ならばもう一段階上げよう」
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戦場の空気が重く沈む。
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勇者戦闘は、
まだ終わらない。




