7章夜の宝探し3 木の人形
小さな剣を持ち柚苑を目がけて小さな剣で叩きつけている。
柚苑もとっさに剣を鞘から抜き攻撃を防いでいるが人形は身軽で同格のようだ。
バンバンと撃ち合うが人形遊びをしているようにしか見えない。
「人形が襲うのは怖すぎるけどこれが宝なのか? 恐怖の木の人形は何に使える?」
「違う。その人形がもつ宝珠だ。引き寄せられて鬼が人形の中に入ったんだ」
「だってさ。聞えてるだろ。頑張れ柚苑! 要らないなら燃やしてしまえ」
他人事で爛の後ろから声をかけて応援した。
「そうだ燃やせばいい」
柚苑は焔符を取り出しシュッと投げた。
人形の動きは素早くさっと避けられたが最初の煙符で剣に焔符をはり霊力を流した。
渦を描くと人形は火の輪潜りをして突進してくる。
謝砂は人形劇をみているようでだんだん熱中して観覧していた。
「柚苑、頑張れ!」
人形を呪符で動きを封じ人形つけられていた玉を剣先でくいっと引っ掛けて取った。
宝玉の邪気を祓うと人形は動かなくなったが柚苑は炎符で燃やした。
「人形に憑りついていた邪鬼は一緒に消えたからもう安心しろ」
へばりついていたというより爛の背中によじ登っていた。
謝砂は降りると爛の背中に寄ったシワをパンパンと手で撫でた。
「その宝珠は何だったんだ?」
「差し込めるようになっているので何かの付属品のようです」
謝砂が尋ねると柚苑が見せてくれた。
水晶のような透明の石の中に琥珀色の針状がはいったように筋がいくつも入っていた。
そのため琥珀色に見えるようだ。
爛は謝砂の肩に腕をのせ一緒に石を見た。
「鉱物を含んでいる。この石はいくつも針が入っているから質もいい」
「まだありました」
柚苑は箱の中を探るともう一つ箱が入っていて開くと琥珀色が塗られた持ち手の筆が入っていた。
宝玉が飾り蓋のようでぴったりとはまった。
インクが入れられるように作られているから筆ペンのように使える。
「柚苑は大当たりだな」
すごくうれしそうだった。
「はい! これは法器の一つです。握りやすいように作られたもので霊力を流して溜めて置けるんです。墨を入れて置けるので血を流さなくてすみます」
「それは羨ましいかも。雪児はどうしたんだ?」
「見つけてますよ。木の枝に振ら下げられてました。みんな掘っていて見上げないようですね」
雪児も一つ見つけているようだ。
ガサガサと木の葉が落ちた。
雪児は小さな玉がついた薄い水色の根付をすでに持っていた。
根付は組みひもで編まれていて七宝模様が彫られた石玉の飾りがついている。
結びは縁起のよさそうな梅の花だ。
飛び出してきたものと戦った様子はなく桃展のように当りだったようだ。
「運も実力のうちです」」
にこっと笑いすぐに腰に下げていた。




