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第十三話 俺、亡霊たちと戯れます。その22

 俺たちがいる自殺者の森の中には、鬼やハーピー以外にも面倒なのがいるようだ。


 霊団という幽霊の集団が――。


 さて、どんだけの幽霊が団体をつくっているのやら……。


 なんだかんだと気になるところだ。


「霊団とは、悪霊に成りきれない半グレな亡霊共の集団だ。性質が悪いだろう?」


「た、確かに……」


「と、そんな霊団は自殺者の森の出口あたりにいる。アイツらは、どういうワケか、ここから出られないんだ」


「え、ここから出られない?」


「ちなみに、自殺者の森から出られなくなった幽霊の一部が、この森の中に生息する木々に吸収されてしまっていてね」


「な、なるほど、あっちこっちに見受けられる人面樹誕生には、そんなメカニズムがあったワケね」


「さて、そろそろ着くぜ。この森の出口に……よぉ~し、俺は歌うぜ、鎮魂歌を!」


 むう、なんだかんだと、俺たちが乗る猫車は自殺者の森の出口へ近づく。


 う、嫌な気配を感じてきた……いる! 幽霊の集団……霊団が!


「わああ、寒気がしてきた!」


「ミケちゃん、私もだよ!」


「さて、どこからでも来い! そして姿を見せろ、霊団!」


「アルテミス、余計なことを言うな……マ、マジで現れたらどうするんだ!」


 ジワリと俺の額を冷や汗が伝う……す、姿は見えないけど、絶対にいる!


 嫌な気配が……く、姿を見せないというのが悪質だな、まったく。


「姿を見せないのは悪質だが……俺の歌を聞けェ!」


 なんだかんだと、フレイヤが鎮魂歌を歌い始める……む、同時に俺たちが乗る猫車の上空でナニかが蠢く! れ、霊団キターってところか!?


「グオオオオッ! ヤメロ、ソノ歌ハ……ギエエエエ!」


「歌ナ、ヤメロ、ヤメロロロロ!」


「うわーっ! なんだ、あれは!」


「ひえええ! 手足や不気味な顔がたくさん見受けられる浮遊するに巨大な物体がキター!」


「あれが霊団だ! 半グレ幽霊共が合体して、あんな感じの姿になったんだ! ああ、アイツらは実体化しているようなモノだ。物理攻撃が通じるはずだからやってみるんだね」


 と、イシュタルが――え、実体化している!?


 じゃあ、手足が飛び出していたり、おまけに不気味な顔がある巨大な物体――悪霊に成りきれないなかった半グレな幽霊共が合体した存在である霊団を物理攻撃で追い払えるかもしれないぞ!


「ウガアアアアアッ!」


「うお、襲いかかって来た! アロンダイト、頼むぜ!」


「よっしゃ、任せろ! ここは飛びあがって……ジャンプキックだ! ゴールまで飛んで行けェェ~~!」


「お、おいおい、霊団は球体だけど、サッカーボールじゃないぞ!」


 ズギュウウン――と、俺の下半身が感覚が麻痺する。


 右足に寄生する迷惑な奴であると同時に頼もしい相棒でもある人造神アロンダイトに下半身の自由を奪われたってところだな。


 と、そんな俺の下半身の自由を奪ったアロンダイトは、シャッと猫車の外に飛び出すと、上空から襲いかかってくる霊団に対し、ジャンプキックを叩き込む!

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