学園66
『ギュィィィィィ!!!!!!!!』
「やるね…リナ……」
「どうも……」
リナの術中に嵌まった。
同じ獲物を使っているから、武器の差で負ける事は無い。
ヒートソードをどう扱うかによって、勝敗が決まる。
リナがヒートソードを振る構えを見せた瞬間に足を止めたが、それは罠で、横の斬撃を避けるために硬直した一瞬でゼロ距離に詰められて、力押しを挑まれてしまった。
リナに対して力でぶつかり合うのは愚策なのは分かっている……パワードスーツを着ていないリナを正し止めるだけなら、距離を離して、ハンドガンで蜂の巣にでもしてやれば良いのだが、ヒートソードを渡したのは、自分が学校に通っている間に、どのように成長しているのか知りたかったから。
「そういうツバメだって、今までは力勝負はしなかったじゃん」
「美優に教えて貰ったの」
「そうなんだ……」
リナは、自分の思った通りにならなかった事に頬が引きつる。
正直な事を言えば、ヒートソードを使うより素手の方が得意であり、そんな事を知っているツバメが、あえて自分にヒートソードを使わせるのは、手合わせだというのは分かっている……だからこそ、この手合わせで一泡吹かせてやろうと思っていた。
剣ではツバメに勝つのは難しいが、そこから肉弾戦に持ち込めば勝てる。
ツバメなら、こっちの間合いを読んでいると理解しているから、ギリギリの所でヒートソードを横に振って足を止めて、後はミンクの時のように一気に懐飛び込んでぶつかって吹き飛ばし、倒れたツバメに剣を突き付けてやろうと思っていたのだが、
「こういうのって体術って言うんだって、東洋の神秘って言うと大げさだけど、体の向き、角度をしっかりと整えると、体がしっかりと固定されたり、綺麗に体を動かす事で、力の伝達がスムーズになるんだって」
「へぇ~そうなんだ」
その考えは、木端微塵に砕かれてしまう。
力押しをしている時に、小難しい事を言われても理解する気になれないが、体を押し付け合って押して押されての互角の状態であるというのは嫌でも理解させられてしまう。




