学園64
「んん~~~……」
眠気を覚ますかのように自分の首を回して骨を鳴らし、腕を伸ばして背を伸ばした所で
「準備運動は終わった……」
『今日は記念すべき日、我等の新たな世界「鳥かご」が空に浮かび上がった日です』
準備運動は終わったと、ツバメの事を呼ぼうとしたのだが知らぬ間に、木製のベンチの上にラジオが置かれている。
『昭和の時代に起きた「生命の革新」により、多くの動物達がダーウィンの進化論を覆すかのように、争う事に特化した生命体が産まれ始めました』
その放送は鳥かごが空に上がり、平和が訪れた自分達が、地上で起きた事を忘れないようにする為に流れる話。
『争う事に特化した生命体は、既存の動物達を蹂躙するに飽き足らず、人間の生活圏にまで襲い掛かります。各国で、急激に進化した生命体と戦いましたが、一年中発情して交尾が出来て、数日で大人となる生命に人類は苦戦を強いられました』
ベンチに座り、ラジオに耳を傾け、
『世界中で突如起きた、動物達による反乱に対抗する為に人類は「世界連合」を設立し、急激な進化をした動物達を……』
「レボリューションライフ……「RL」と呼んだ」
耳にタコが出来る程に聞いた話。
この後の放送は、どれだけ最初の頃の人類が奮戦したのか、その奮戦のお陰で鳥かごは空へと浮かび、人類の希望の種を保全できるようになったという話が続くのだが、
「そして、人類はRLと戦いながら多くの物を失ったけど、新たな希望も生まれていた。人の姿をしながらも、新たに産まれた人を超える存在。それは古き時代から存在する、歴史の中に存在した英雄と呼ばれた人種と同じ者達」
ラジオを挟んでツバメもベンチに座り、ラジオから流れる話しとは違う話をする。
「RLに対抗出来る特別な力を持った者達の出現、それは人類の希望……」
「RLH……レボリューションライフヒューマン」
リナが視線を横に向けて来たので、ツバメはベンチから立ち上がってヘルメットを被り、前に歩いてリナと距離を取ると、
「現在、軍で確認されているRLHは私達だけ……だよね」
リナもベンチから立ち上がって、臨戦態勢になっていた。




