学園49
目の前にあるのは、明らかにおかしな取っ手。
取っ手という物が、扉を開く為の物なのは重々承知しているが、問題はこの扉が地面にある事と、開いたら先に何があるかという事。
こんな訳の分からない所にある扉を開いて、何が起きるかなんて分かった物では無いと、小此木は取っ手に触らずにその場から離れようとしたが、
「テメェこんな所にいたのか!!!!」
けたたましくパワードスーツを動かし、迫って来る上級生に見付かってしまう。
小此木が最初から逃げ出して随分と時間が経っているからか、上級生も随分とご立腹で、遠くからでもハンドガンの銃口がこっちを向いているのが見える。
「こうなりゃどうにでもなれ!!!!」
君子危うきに近寄らず、決して触るまいと決めた取っ手であったが、目の前から迫る危機から逃れるにはいた仕方無い事。
『ガッシャン!!』
取っ手を掴んで引っ張り上げると、地面にカモフラージュされていた重厚な扉が開き、その下には地下へと繋がるであろう階段が姿を現す。
『バンッバンッバンッバンッバンッ!!!!!!!!!!』
「ひぇっ!!!?」
ここで、この地下に続く階段に付いて一言二言触れたいと所であろうが、ハンドガンを撃たれてはそうもいかない。
銃声が聞こえたのと同時に地面に這いつくばったお陰で、弾丸は自分の頭上を通り過ぎ、
『バンッバンッバンッバンッバンッ!!!!!!!!!!』
「ひぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!!」
伏せた所を狙って続け様に乱射された弾丸も、トカゲのように手足をシャカシャカさせて、地下へと入り込んで回避するのであった。
そうして後から追って来た上級生と、地下での鬼ごっこが始まった。
「止まれぇ!!お前もヒートソードを持ってるだろ!!決闘しろ!!」
「嫌です!!ハンドガンの弾が無いからってそうやって!!」
小此木達が入り込んだ地下は巨大な空間があり、どうやら前世紀の核戦争を想定した施設、街の地下に造られた町。
まるで映画の撮影所のような、町並みが広がる地下。
地上と違って日光や風、植物が少ないからであろうか、地下の町は地上と違って、建物の原型を留めているのが多い。
そんな町中で逃げる小此木を狙い撃つが、家と家との隙間を縫いながら逃げる小此木の背中を捕らえる事は出来ず、地下に潜る前に弾を使ったのも相まって、全ての弾丸を消費してしまう。
一切撃たなくなった上級生に、弾切れを起こしたと気付いた小此木は、お返しとばかりにハンドガンを構えて上級生を狙い撃ったが、上級生も同じように家と家の隙間を縫い、時には家の中に入り込んでは弾丸から身を隠すものだから、同じように全弾撃ち尽くしてしまった。




