学園27
教官の号令には従わないといけないのだが、まだ、髪の直っていないリナを放置する訳にもいかず、戸惑っていると、
「ミィオ気を付け」
リナは、そう優しく微笑みながら言うと、何事も無かったかの様にリムルから視線を外して、教官の方を向く。
「ごめんッス……」
教官の方を向いったきり自分の方を見ないリナに、か細い声で謝罪をしてから教官の方を向いた。
教官は、上級生と下級生が自分の方に目が向いている事を確認すると、
「上級生は分かっているだろうが、これより説明する」
声を張り上げて全員に聞こえるように声を出すのだが、
「これより、シミュレータを使った一対一の模擬戦を行う。ミュレータは五番と六番を使う。順番は若い番号からだ」
説明は一瞬で終わった。
その短い説明に困惑する下級生とは裏腹に上級生は不敵に笑う。
そして、上級生の列から一番端にいた生徒が抜け出すと、
「そっちも来な」
手招きをしながら下級生を呼び出す。
一番若い番号の下級生は慌てて列から出ると、シミュレータの前まで行き、上級生はシミュレータの前まで来た下級生の前でパイロットカードを出し、
「良いか、お前もパイロットカード出すんだ」
下級生にも、自分と同じようにするよう促していく。
下級生は上級生に言われるがままに、あたふたしながらもパイロットカードを取り出すと、上級生は下級生の手にしているパイロットカードを指で指し、
「そのパイロットカードをシミュレータの横にある差込口に入れるんだ」
そのまま指をずらした先には、シミュレータの横にある細長い差込口がある。
下級生は言われた通りに、自分のパイロットカードをシミュレータに挿し込むと、
『ピポンッ!!』
軽やかな電子音がなって、シミュレータのドアがゆっくり開かれる。
「それでシミュレータに入れるようになったから、シミュレータを無意味に使用されないようにする為と、健康管理、使用服歴とかの為に、パイロットカードが無いと中には入れないから覚えておきな」
そう言って上級生はシミュレータのドアを開けると、下級生を連れてシミュレータの中に入っていった。




