第6話「始まりのウィッチバトル」
『――さあさあ、始まりました! この学園の風物詩である入学式直後のウィッチバトル! 今回はまだ実習授業を受けていない新入生ちゃん同士の為、古き良き本来の……始まりのウィッチバトルでお送ります!』
メカニカルウィッチ学園の実習棟。
巨大なロボット同士が戦うスーパーウィッチバトル用の巨大なスタジアムは勿論のこと、手のひらサイズの本来の大きさのロボット同士が戦う小さなスタジアムもちゃんと用意されていた。
その中でも目立った障害物が無く、決闘用として使われる、一番プレーンなバトルフィールドの『荒野』を内蔵したスタジアムを挟んで、美月と焔が向かい合っていた。
「俺たちの絆を見せよう、マーズ! 美月とサターンも良いバトルにしようね!」
「勿論よ、焔君! 頑張るわよ!」
「お嬢様への数々の無礼……ここで返させ貰うぞ!」
「……」
(……どうしてこうなったんですか??)
急な展開を前に、美月は記憶を掘り返す。
確か、焔と一緒に教室に行った後、一年A組の担任になった鈴鳴先生が遅刻に関しては一応、目を瞑ってくれたけど、それを誤魔化す為に自己紹介でお嬢様人格を使って、イメージが完璧超人のお嬢様として固定されてしまったのだ。
そのままもう後には引けず、入学式の新入生代表としての挨拶もそのまま乗り切った。ここまでは良い。いや、全然良くないけど。
問題はその後だ。ホームルームが終わり、同じクラスになった焔が話しかけに来てくれた際に、内心喜び過ぎて、ちゃんと聞かずに返事をしてしまったのだ。
『――ねえ、美月! この後時間ある?』
『ええ、大丈夫ですわ』
(これはもしかして……もしかしなくても……遊びの誘いなのでは!?)
『良かったらさ……ウィッチバトルしない?』
『勿論ですわ!』
(やった! 初めてです!)
『やった! ありがとう、美月!』
『……え??』
(……ウィッチバトル??)
どう考えても、二つ返事で了承してしまった自分のせいだった。
でも、鈴鳴先生が「あーはいはい、この学園では毎年良くあることだから、準備はしてあるよー。 端末に送った申請書に記入したら、実習棟まで案内するから、見学したい子は着いてきてねー」とやたら手際が良過ぎたのも原因な気がする。
『あーーっと、申し遅れました! 新入生ちゃんたちにはまだ名乗っていませんでしたね! 今回のMCは、私ちゃんこと二年B組の冥道御影が務めさせていただきます! 恐れ多くもこの身、『学園リーグランキング』の九位の座に着かせて貰っております! そ・し・て!! 私ちゃんの相棒である……!』
『は〜い、カロンちゃんだよ〜。 御影ちゃんのサポートなら、お任せあれだよ〜』
現実逃避をしようとしている美月の耳に、テンションがはち切れた声と、それとは対照的にのんびりした声が聞こえて来る。
『今回の対戦カードはななな何と!! あのメカニカルウィッチの生みの親である明日斗博士の娘である黒土美月ちゃんと相棒のサターン君だ! 私ちゃんのデータの中でも見たことがない機体です!!』
『風の噂では、明日斗博士のハンドメイド製だと言われているね〜』
『対するは、美月ちゃんと同じクラスである赤火焔君と相棒のマーズちゃん! 私ちゃんのデータによりますと、去年の全国大会中学生の部の一回戦で惜しくも敗れておりますが……その絆の強さは、私ちゃんのレーダーにもビビッと反応しております!!』
『うんうん、御影ちゃんが個人的に注目しているイチオシの選手だね〜』
入学式が終わって放課後になったにも関わらず、同じクラスの子たちは勿論のこと、他のクラスに加え、他学年の生徒たちまでもが集まったことで、満員になった観客席からの視線を感じる。
その誰もが明日斗博士の娘である美月を目当てにしていた。
いつの間にやら本日のメインイベントみたいな扱いになっているが、このままでは不味い。マジカルウォッチのリンクを介して、慌ててサターンに話しかける。
「ま、待って下さい、サターン……! 流石にウィッチバトルは不味いです……!」
「……? 何故ですか、お嬢様?」
「だ、だって……サターンの機体は、競技用の一般の機体とは違って、実戦仕様だし……! それに……お父様が作った機体で戦うんなんて……不公平だって思われます……」
「ご安心ください、お嬢様。 競技用のルールに則ったリミッターをかけますので。 貴方を守る為の本物の戦いなら兎も角、こんなお遊びの偽物のバトルに全力を出すまでもありません」
「そ、そんな言い方……!」
「それに……強いことは悪ではありません。 弱いことこそが罪なのです……」
「サターン……」
美月がサターンの言い方に引っかかりを感じる中、バトル用の姿となったアークサターンがバトルフィールドへと勝手に飛び込む。
荒れ果てた大地の上へと降り立った二機の姿が、スタジアムの真上にある大きなモニターに映し出された。
『それではお待たせしました! ウィッチバトルスタートです!』
「お嬢様、速攻で片をつけますよ!」
「ま、待って……私……わたくしは……!」
(ウィッチバトルをする資格なんてないのに……!)
試合がとうとう始まってしまう。
機体の操作方法は先日の戦いの時とほぼ一緒とは言え、ウィッチバトルをするのは何年振りだろうか?
サターンに促されるまま、咄嗟にお嬢様人格にスイッチを切り替えるが、全然勇気が湧いて来ない。
――代わりに出て来たのはあの日のウィッチバトルの記憶だった。
『――くっ! やっぱり明日斗博士の娘に勝てる訳ないじゃないか! 生まれも、立場も、才能も! そもそもスタートラインからして違い過ぎる!』
「――ッ!?」
「か、体が重い……!? お嬢様!?」
トラウマが甦り、上手く息ができない。体が固まった様に動かなくなる。
そんな美月の状態にサターンも引っ張られ、機体の動きを大きく鈍らせ、最初の位置から一歩も動けなくなる。
その場で固まったアークサターンの元に、焔たちの機体である『ブラッドマーズ』が正面から突撃して来た。
ブラッドマーズは赤を基調とし、ピンクの装飾が施された魔女……と言うより魔法少女の様な外装を纏い、さらにその外側のマントの様な追加装甲で、魔法使いのローブの様に機体の正面を覆い隠していた。
「先手必勝! 行くよ、マーズ!」
「ええ、焔君!」
「「マジカルスキル! マーズファイア!」」
息ぴったりの二人の声と共に、機体の右手に装備した身の丈に近い長さの杖『ブラッドロッド』の先端にある赤い宝玉から、蝙蝠の形をした赤い炎が放たれる。
まるで生物が羽ばたく様に不規則な軌道でこちらへと接近して来るが、美月の視界には全く別のものが映っていた。
――その目に映っているのは、過去の映像だ。
『――ねえ、聞いた? 明日斗博士の娘に負けた子……もう二度とバトルをしないからって、自分の相棒を弟に渡したらしいよ?』
『――可哀想に……。 まあでもあんな負け方をすれば、才能の差を痛感するのも無理ないよ……。 神様は本当に不公平だよね〜』
「お嬢様!!」
「……!」
サターンの叫び声で無理やり現実へと引き戻される。
頭がようやく目の前まで迫っていたマーズファイアを認識する。
反射的に避けようとするが、魔力が見える目がその魔法の特性に気づく。
(これは……追尾式!?)
「サターン、お願いしますわ!」
「はい、お嬢様!」
ようやく機体が動く様になったことで、サターンはアークソードの一振りで、追尾して来る蝙蝠の形をした炎を一刀両断にした。
『おーーっと、これは凄い! 何とマジカルスキルを、その場から一歩も動くことなく、剣一本で撃ち落としました! 何と言う神業だ!』
『プロでも難しいのに凄いね〜』
「流石は明日斗博士の娘」
「やっぱり私たちとは違うわ〜」
御影たちの解説を聞いた観客たちがザワザワと騒ぎ出す。
メカニカルウィッチの必殺技であるマジカルスキルは魔力の消耗こそ激しいものの、その威力は折り紙つきだ。
それ故に、マジカルスキルにはマジカルスキルをぶつけて対処するのがセオリーであり、一番安全かつ確実な方法であった。
それにも関わらず、一歩間違えればそのまま敗北しかねないリスキーな行為を成功させたのは、圧倒的な実力を持っていることの証明であり、すなわち両者の実力差が大きいことを示しているに等しかった。
そのせいで、観客席の一部から嫌な声が聞こえて来る。昔耳にした内容と同じ様な言葉が。
「相手の子も可哀想だよな〜。 見ろよ、明日斗博士の娘の機体。 まだ殆どその場を動いていないんだぜ?」
「相手があまりにも弱いから遊んでんのか〜。 あんな綺麗な見た目でなかなかにえげつねぇな〜」
(ち、違います……! そんなつもりじゃ……!)
まるで昔の出来事をなぞる様な展開に、美月は胃がムカムカして、吐きそうになる。これじゃあの時の二の前だ。
「うぐっ……!」
「お嬢様、どうしたのですか!?」
不調な美月の代わりに、サターンは可能な範囲で機体を動かし、次々に繰り出して来る焔たちの通常攻撃の魔力の弾丸を撃ち落としていた。
「くっ……! 美月とサターンは本当に、強いね! でも、俺たちだって負けないよ! 行くよ、マーズ!」
「ええ、焔君! 遠距離攻撃が駄目なら近づくまでよ!」
「「簡易変形! 吸血鬼モード! そして、マジカルスキル! マーズブラッドサイス!」」
ブラッドマーズの正面を覆い隠していた装甲が後ろへと移動して、展開するとまるで蝙蝠の翼を思わせる形となる。
さらにブラッドロッドの先端にある赤い宝玉から、血の様な赤い魔力の巨大な鎌が生成された。
元々の機体の色と、その赤い翼、さらにはその鎌も相まって、魔法少女の見た目から一転して、今度は吸血鬼の様な見た目へと変化する。
「「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉッーー!!」」
焔たちの機体が突っ込んで来る。回避しなければ。防御しなければ。
――それを邪魔する様に、耳の奥に過去の幻聴が聞こえて来る。
『――明日斗博士が作った機体でバトルするなんてずるいよね〜。 私たちの普通の機体で勝負になる訳ないじゃん』
『良いな〜! 私も明日斗博士の娘だったら、最強の機体が貰えたのにな〜』
「う……あ……!」
「チッ、また体が重いッ……!? お嬢様、しっかりして下さい!」
まるで全身が鎖に繋がれた様に、また機体の動きが鈍くる中、サターンは必死に焔たちの攻撃を防御する。
攻めるブラッドマーズと防戦一方のアークサターン。側から見れば焔たちが有利に見えるが、観客たちはそうは思わない。
『ブラッドマーズが果敢に攻める! しかーーし、アークサターンの剣と盾を使った巧みな防御の前に、攻撃が全く届きません! これは何と言う強さだ! 今だにアークサターンは最初の位置から殆ど動いていないぞ!』
『う〜ん、これはどっちが優勢なんだろうね〜』
「頑張れ、焔! マーズ! そう、そこだよ!」
「お、落ち着いて小春ちゃん……!」
「ええい、焔! それにマーズ! 君たちの力はこんなもんじゃない筈だろう!」
「フッ、あまり熱くなり過ぎるな、冬馬」
まるで魔王に挑む勇者を応援する様に、クラスメイトの子たちが焔を応援する声が聞こえる。
美月を……明日斗博士の娘を応援する声など、ここには一つも有りはしない。
だって明日斗博士の作った機体を使っているのだ。強くて当たり前。勝って当然。周りの目は……特に大人たちの目はいつもそうだった。
だから、ずるいと分かっていても、この魔力が見える目を使って、死に物狂いでバトルをして、完璧な勝利を収めた。
だって負ける訳にはいかなかったから。負けなんて許されなかったから。
その結果……。
『――申し訳ありません、お嬢様……。 私ではお嬢様のお力にはなれませんでした……』
相棒として一緒にバトルをしてくれたリンを壊しかけた。この目の力にリンは耐えきれなかったのだ。
リンだけじゃない、相手の相棒たちの絆も壊してしまった。
魔力が見える目と言う、努力では決して辿り着けない才能の前に敗れ、何人もの子が絶望して心を折られ、二度とウィッチバトルをしなくなったと聞いた。
だからリンのことを言い訳にして、バトルから離れた。自分なんかとバトルをしても楽しくないだろうから。
「お嬢様には勝つ気がないのですか!? このまま負けるつもりですが!?」
「だって……!」
このままだと焔も自分から離れていってしまう。せっかく初めてのお友達になれるかもしれなかったのに。
だから、無意識のうちにその結末を少しでも遅らせようとした。
――そのせいで、一番聞きたくなかった言葉が聞こえて来る。
『――美月や。 妾が死んだと言うのに……どうしてバトルをしているのじゃ? 何でそんなに楽しそうなのじゃ? 何で笑えるのじゃ? 妾は本当に失望したよ。 だから、あの時の約束を破った美月の元に、こうして化けて現れたぞ?』
「嫌あっ……!?」
「お嬢様!?」
ムーンは……十年前に消えた自分の最初の相棒は、こんなこと言わない。言われたことだってない。
これは自分が作り出した幻影だって分かってる。幻聴だって分かってる。でもそれでも、ムーンの声で聞こえて来るこの言葉が頭の中から消えてくれない。
美月は反射的に目の前の幻影を振り払おうとした。
それに連動したアークサターンが、目の前にいたブラッドマーズを遠くへと蹴り飛ばす。
終わらせて欲しかった、こんなバトル。一秒でも早く。
「サターン、終わらせて下さい!!」
「お任せ下さい、お嬢様!」
「「マジカルスキル! サターンスラッシュ!」」
美月がバトルの終わりを願った為、ようやく機体を縛っていた鎖が解け、鈍っていた体が自由に動かせる様になる。
やっと本来の力を発揮できる様になったサターンは、アークソードの刀身に魔力を集結させると、作り出した紫色の光の刃をブラッドマーズへと飛ばした。
「不味い!? マーズ、防御を!」
「分かってるわ、焔君!」
焔たちも咄嗟にマーズブラッドサイスで、飛んで来た斬撃を防御しようとするが、無意味だった。
文字通り必殺になる様に放たれたサターンスラッシュが、そのマジカルスキルと展開しているマジカルバリアごと機体を一刀両断にする。
マジカルバリアが砕け散る音と共に、焔たちの機体は機能を停止し、荒野の上に墜落した。
『き、決まったーー! 何と一撃で勝負を決めました! ワンパンです! よって勝者は美月ちゃんとサターン君! 終わってみれば、試合時間も三分を切っており、圧勝でした! いや〜、これはとんでもない新入生が現れたぞーー!!』
『うんうん、これは御影ちゃんを含めた先輩たちもうかうかしてられないね〜。 これからの学園リーグ戦が楽しみだよ〜』
御影がバトルの決着を宣言したことで、観客席から割れんばかりの大観声が巻き起こる。
しかし、美月はその内容が聞き取れない程に、疲れを感じていた。まだ三分しか経っていない?長い時間、悪夢を見ていた気がするのに?
「お嬢様、大丈夫ですか? 申し訳ありません、僕は絶対に負ける訳にはいかないので、つい熱くなってしまいました」
「サターン……」
肩の上に戻って来たサターンが謝って来る。
でもサターンは悪くない。足を引っ張ったのは自分なのだから。
疲れのせいで俯いた顔が上げられない。今の焔の姿を見るのが怖い。
「美月!」
すると突然、正面から声が聞こえて来た。
顔を上げると、マーズを回収した焔がいつの間にか目の前まで来ていた。
「ほ、焔……」
「凄いよ、美月! それにサターンも! 本当に、強かった! それとごめん! 俺の力不足のせいで、良いバトルにならなかったかもしれない!」
「……え?」
また昔の二の前になってしまったと感じていた美月は、焔の言葉に一瞬虚を突かれた。
「焔は……その……負けたのですよ……? 悔しくは……ないのですの……?」
「勿論、凄く悔しいよ! 俺もマーズも今の全力を出したけど、それでも全然届かなかった!」
「ごめんね、焔君……」
「ううん、マーズだけのせいじゃない! 俺にもまだまだダメな所が一杯あった! だからこれから一緒にもっともっーーと、強くなろう!!」
「そうね、焔君! 頑張りましょう!」
機体の機能が停止している為、声だけのやり取りはあるが、目の前の焔とマーズは、強い絆で結ばれた相棒そのもので、とても眩しく見えた。
さっきのバトルだって、確かに本人の言う通り、まだまだ未熟な部分はあったけど、二人のコンビネーションは息ぴったりだった。
自分のせいでバラバラだったこちらとは反対に。
「だからね、美月!」
「は、はい……!」
初めて会った時の様に、焔が顔を目と鼻の先まで近づけて来る。少しドキドキしてしまう。
「またウィッチバトルしよう! 次は絶対に良い勝負にしてみせるから!」
「〜〜!!」
言葉にならない喜びと言うのは、きっとこう言う物なのだろう。
自分とバトルをした人はみんな離れていった。自分も相手も誰も笑顔にならなかった。楽しくなんてなかった。
初めてだった。またと言ってくれた人は。次と言ってくれた人は。焔みたいな人は。
まだ自分にウィッチバトルをする資格があるなんて思えない。
でも、きっと……自分はずっとその言葉が欲しかったのだろう。
だから、今ならほんの少しだけ笑える様な気がした。
「ありがとう……ございますわ、焔……!」
「うん!」
すると突然、観客席が騒がしくなり始めた。
その方向にふと目を向けると、誰かがスタジアムのある中央へとゆっくりと歩いて来る。
「――中々に興味深いバトルだった。 黒土美月さんとサターン君。 それに赤火焔君とマーズさん。 君たちの可能性を見させて貰ったよ」
「そうですね、マスター」
美月にはその人物に見覚えがあった。
プラチナブロンドの髪を後ろで束ね、金の瞳を持つ少年と、綺麗な長い金髪と、緑の瞳を持つ、西洋人形の様な容姿をしたメカニカルウィッチの女性のことを。
忘れる筈がない。先日の事件の時に助けたあの女の子の兄?の少年と、彼の相棒だ。
その二人の姿を見た御影が、再びマイクを手に取り、テンション高めに声を上げる。
『おーーっと、これは予想外の登場だ!?』
『そうだね〜。 彼らもこのバトルに注目していたのかな〜?』
『みなさま、ご注目下さい! この方こそ、我がメカニカルウィッチ学園ミライトウキョウ校の生徒会長にして、学園リーグランキングの頂点である不動の一位。 さらに初出場ながら全国大会高校生の部を制覇し、そのまま二年連続優勝を成し遂げた、現役最強高校生! その名は白金輝会長です!』
『そして、相棒のヴィーナスちゃんだね〜』
『私たちの世代の中で一番の……高校生チャンピオンバディです!!』
御影とカロンの気合の入った紹介に観客たちが沸き立つ中、輝は美月に向かって微笑んだ。
「――改めまして、よろしくね、黒土美月さん。 そして、サターン君」




