表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
(ファーブラ・フィクタイズム2)【オープス・パルマーレ】プロローグ編  作者: 羽絶 与鎮果


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

7/33

プロローグ編007/【宇宙世界編のメイン主人公】/【息吹 獅狼(いぶき しろう)】サイト0/【息吹 獅狼(いぶき しろう)】

 【宇宙世界】を舞台にした主人公はもう一名、存在する。

 それが、【息吹(いぶき) 獅狼(しろう)】である。

 彼は、生真面目な男である。

 【雪寿納/るわ】や【涼天】もそうだが、【獅狼】もそれ故に、損をする事が多い存在でもある。

 【獅狼】は、

「困り事か?

 俺で良ければ協力しよう」

 と言った。

 彼は正義感が強い。

 困っている人を見つけたら放って置けない性格でもある。

 だから、彼はすぐに騙される。

 騙した男が、

「ばぁ~か。

 ウソだよ、ウソ。

 騙されてやんの。

 本当に馬鹿だな。

 ばぁ~か、ばぁ~か」

 と言うと、【獅狼】は、

「そうか。

 ウソか。

 俺は騙されたんだな。

 良かった。

 お前が無事で・・・

 俺が騙されて済むなら、それ以上は望むべくもない。

 本当に良かった。

 俺は馬鹿で良い。

 お前が死ぬ目にあうくらいなら俺は馬鹿の汚名を着よう」

 と言った。

 その言葉に騙した男はいたたまれなくなり、

「てめぇはムカツクんだよ。

 良い子ちゃんぶりやがってよぉ。

 ざけんじゃねぇよ。

 てめぇとはこれっきりだ。

 二度と顔を見せるな」

 と言って立ち去った。

 が、男は、

(なんなんだよ、あいつは・・・

 なんなんだ・・・

 このモヤモヤする気持ちは・・・

 騙される方が悪い。

 俺はそう思って生きてきた。

 これからもそうだ。

 心は痛まない。

 そのはずだった・・・

 だけど、何故かあいつを騙そうとするといらつく。

 俺が騙す気満々で騙したのに、あいつは怒らなかった。

 怒るどころか俺を心配した。

 何故だ?

 何故、あいつはあんな態度が取れるんだ。

 これじゃ、俺がただのクズじゃねぇか。

 あいつを見ていると俺が惨めになる。

 あいつは殺されてもおかしくない事をしている。

 だってそうだろ?

 簡単なウソに騙されるんだ。

 他の奴がきっとあいつを騙して貶めるんだ。

 そうに違いない。

 違いないと思うが・・・

 くそっ・・・

 何なんだ、このいらつきは?

 これ以上あいつの前に俺は居たくないと思ってしまっている。

 あいつを見ていると俺が本当に惨めに見えてくる。

 みすぼらしい俺をあいつに見られたくない。

 そう思っちまってる。

 なんなんだよ、くそがっ・・・)

 と悩み続けていた。

 そして、男はちょっとした親切をする事になる。

 それはお年寄りが落としたハンカチを拾い、

「おい、落としたぜ?

 これあんたのだろ?」

 と言ったちょっとした事だった。

 だが、この事の気持ちよさを知る事になる。

 男は、

(何だ、この清々しい気持ちは?

 大した事はしていない。

 なのに、この充実感は何なんだ?

 俺が善行?

 まさか、この俺が?

 何で?やった?

 ウソだろ?

 何で俺が?

 本来の俺なら、ハンカチを踏みつけて汚している所だろ?

 何で拾った?

 俺は何をしたんだ?)

 と戸惑った。

 そう。

 【獅狼】は不思議と悪人の考えを正す力があるのだ。

 居るだけで、何となく、頼りにされる。

 ギスギスした空気を和ませる雰囲気を持つ。

 【獅狼】の前で悪いことをすると何となく気持ち悪くなる。

 まっすぐな人間の前に邪な気持ちを持つのは酷く恥ずかしく思えてくる。

 そんな事を感じさせるのが【獅狼】だった。

 【善意】を伝染させる生真面目男、【獅狼】。

 そんな彼の人生も追ってみようと思う。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ