プロローグ編006/【宇宙世界編の主人公】/【芦原 涼天(はしはら りょうてん)】サイト0/【芦原 涼天(はしはら りょうてん)】
【宇宙世界】を舞台にした主人公は他にも存在する。
それが、【芦原 涼天】である。
彼は、無口である。
それ故に損をする事が度々ある。
今回も、
「おい・・・
何であんな奴を連れて行くんだよ?
俺達の仕事に差し支えあるだろうが」
「ばぁ~か。
あいつ(【涼天】)は利用価値があるんだよ。
だから連れて行くんだ」
「どういう事だよ?
あんな無愛想で無口な奴、連れてったって何にもなんねぇよ」
「あいつはコミュ力は全くねえが、強いんだよ。
だから、ドラゴンとかめんどくさい敵の所に置いていけば、勝手に退治する。
その手柄を俺達が横取りするって寸法だよ。
あいつを強敵の元に置いていくだけで、俺達の勇者としての名声は鰻登りってやつよ。
つまり、美味しい話なんだよ。
あいつを連れて行くって事はな」
「あいつが、自分がやったと主張したらどうするんだよ?」
「言ったろ。
あいつはコミュ障だ。
自分から自分の手柄だって言えやしねぇんだよ。
あいつにははした金つかませておけば、それで良いんだ。
仮にあいつでも倒せない敵と遭遇したとしてもあいつを囮にして逃げちまえば、俺達は安全だ。
あいつがくたばったらくたばったでもう利用出来なくなるだけって話になるだけだ。
あいつに対して仲間意識なんかねぇよ。
ただ、利用出来るから利用しているだけだ。
じゃなきゃ、誰があんな無愛想な奴を仲間にするかよ。
あいつも【勇者】としてのランクを一定以上、上げるには、パーティーを組まなきゃならないから、俺達が必要なのさ。
パーティーとしての評価が必要なんだろうが、俺達は当然、あいつの事は最低評価にしている。
それでも、ポイントは貯まるだろうが、そんなの微々たるもんだ。
あいつが独り立ちして単独で討伐に出れる様になるまで使い潰してやるだけさ。
まぁ、途中でくたばってくれた方が俺達としても願ったり叶ったりだがな。
あんな強えぇ奴が、他で仕事してたら俺達みたいなのが目立たなくなるからな。
当然、途中で死んでもらうつもりだけどな。
だからそれまでは我慢してつきあえよ」
「なるほど・・・
ひひっ、お前も悪い奴だな」
「そう言うお前もな。
ふひっ」
とパーティーのメンバーは話していた。
彼が所属している地域では【勇者】として、独り立ちする前には、【パーティー】を組み、経験を積む必要がある。
そこで修行して、強さを身につけて初めて1人でも討伐出来るとして【勇者ギルド】に認めて貰えるのだ。
だが、自己主張が出来ない、【涼天】は【勇者ギルド】からかなりの過小評価されていた。
そして、一部のずる賢い者達が、【涼天】の無類の強さに目を付けて利用しているのだった。
【涼天】は既に、【ドラゴン】だけで、数百体倒しているので、【ドラゴンスレイヤー】としての実力は十分もっていた。
だが、【勇者】としてのランクは、最低ランクだった。
それは、【涼天】と共に行動をしているメンバーが最低評価を【勇者ギルド】に提出しているからだ。
【勇者ギルド】としても節穴では無いので、【涼天】の実力は何となく察しているが、【涼天】自身が何も言わないので、他のメンバーの言葉を信じるしかない。
なので、【最低評価】のままにしているのだが、噂が噂を呼び、あいつ(【涼天】)は本当は強いと言う事は何となく広まっていた。
その噂を聞きつけた実力もないのに功名心だけが高い者達が、【涼天】をパーティーに誘い、【涼天】の強さを利用して、手柄を横取りしようとしているのだ。
【勇者ギルド】としてもその不正を見過ごしたくは無いのだが、【涼天】が何も言わないので証拠を集める事も出来ずに見のがすしか無い状況だった。
何とかしなくては。
【勇者ギルド】としては、【涼天】の実力を正統に評価出来る者を派遣して見ようと思っているのだが、【涼天】の強さを利用したい邪な者達の妨害にあい、なかなか出来ずに居た。
それは【涼天】にとっても、【勇者ギルド】にとっても、良くない状況だった。
そこで、【最低評価】の【勇者】への教育実習として、【涼天】を受講させて、そこで正統な評価をするという案が持ち上がっていた。
【涼天】は、
「・・・」
と無反応だ。
相変わらず、何を考えているのかわからない。
そこが、他のメンバーから嫌がられている点ではある。
彼に未来はあるのだろうか?
そんな、彼の物語も追っていく事になる。




