プロローグ編069/【上抜 吟芯(うえぬき ぎんしん)】サイト0/二次創作クリエイター募集1
【吟芯】は、彼に挑戦しにやってきた【勇者/フェムト】一行に対して、
『ヨクゾ、ココマデタドリツイタナ。
ソレハホメテヤロウデハナイカ・・・
ウッシッシ・・・
ダガ、オマエタチノコウウンモココマデダ』
と棒読みで答えた。
ん?
んん?
んんん?
・・・ん?
はて・・・
何処かで聞いた様な文言である。
そう。
前回、【勇者/ファクト】一行に対して放っていた言葉がそのまんま語られている。
つまり、これは【吟芯】そのものではなく、彼の偽物、【吟芯君人形】だ。
更に今回は、
『ゴメンナサイ。
ボクチンハルスニシテイマス。
ダイジナイベントガアリ、ソレニサンカシナクテハナリマセン。
シバラクルスニシマスノデ、ゴヨウノアルカタハモウシワケアリマセンガマタノオコシヲオマチシテオリマス』
とまるでバカにしたような文言が付け足されている。
【勇者/フェムト】は、
「んなっ・・・
何だって?」
と言うが、
『ヨクゾ、ココマデタドリツイタナ。
ソレハホメテヤロウデハナイカ・・・
ウッシッシ・・・
ダガ、オマエタチノコウウンモココマデダ・・・
『ゴメンナサイ。
ボクチンハルスニシテイマス。
ダイジナイベントガアリ、ソレニサンカシナクテハナリマセン。
シバラクルスニシマスノデ、ゴヨウノアルカタハモウシワケアリマセンガマタノオコシヲオマチシテオリマス』
と言う雑な仕事をした【吟芯君人形】の返事が返ってくるだけだった。
【勇者/フェムト】は、
「バカらしい・・・
帰るぞ、みんな・・・」
と言って帰って行った。
彼が幸運だったのはオタクグッズを何も破壊しないで帰った事にある。
もしやっていたら【勇者/ファクト】一行と同じ道をたどったであろう。
何事も無かったのは良いことだ。
さて、では、彼は何処へ行ったのか?
【吟芯】は、
『流石だ。
【クアンニュアちゃん】もこの【最優先イベント】に目を付けていたとはな』
と言った。
そう。
【クアンシリーズ】の【クアンニュア】もこの場に来ていた。
【クアンニュア】は、
『当たり前にゅあ。
目を付けていたのは先輩だけじゃないにゅあよ。
ボキュも【二次創作クリエイター】になりたいにゅあ』
と言った。
【二次創作クリエイター】?
二名は何の事を言っているのか?
それは、ある【特別な作家】の【二次創作】をする権利を【募集する】と言うイベントがあり、それに参加しているのだ。
人間の世界で言えば、【ブロックチェーン】などに当たる、【特別な作家】が作る創作物を保護した、【ブロックパーフェクトガード】と呼ばれるシステムにより、この世界においては【クアンニュア】や【カリティクル】の様な特別中の特別な【存在】以外、作りたくても作れないシステムが確立されている。
それは、権利を侵したら罰せられるのでは無く、創作する事自体が出来ないと言うものなのだが、【ブロックパーフェクトガード】の権利を持つ、【フェイバリット・クリエイト・ユーザー】と言う著作者が、【二次創作】を作る技術と権利を保有出来る、【セカンド・フェイバリット・クリエイト・ユーザー】を最大、41名まで選べると言う事が確立されているのだ。
もちろん、【クアンニュア】はそれを無視して作る事も可能だが、【吟芯】にオタクの心得を教わっている彼女はそんなズルはしない。
ちゃんと、【フェイバリット・クリエイト・ユーザー】から権利を貰ってから作るつもりでいる。
今回は、【フェイバリット・クリエイト・ユーザー】の権利を獲得しているたった108名の著作者の内のトップ10に入り続けているとされる【にゃにゅにょ】と言う【作家】が【セカンド・フェイバリット・クリエイト・ユーザー】の権利を7名に譲渡すると宣言しており、関係各所が、その権利を決めるイベントとして、【二次創作クリエイター】を募集したのだ。
当然、その情報を聞きつけた【吟芯】と【クアンニュア】は全ての予定を破棄して、このイベントにいの一番に駆けつけたのである。




