プロローグ編064/【息吹 獅狼(いぶき しろう)】サイト0/【関係迷宮】1
【獅狼】、【天羽】、【美亜】の3人は、【関係迷宮】が成立している場所を訪れた。
そこには、通行人が予定していた66名を大きく超えるほど、たくさん居た。
「でさぁ・・・」
「だよねぇ・・・」
「それな・・・」
「うん、そう思う」
「バカだねぇ~、
あいつは昔っから・・・」
「そうそう・・・」
「面白そう・・・」
「そう、思うだろ・・・」
「だからさぁ・・・」
と通行人が共に歩く通行人と共に何気ない話をしている。
だが、その全てが頭に残らない。
先ほどの、
「でさぁ・・・」
「だよねぇ・・・」
「それな・・・」
「うん、そう思う」
「バカだねぇ~、
あいつは昔っから・・・」
「そうそう・・・」
「面白そう・・・」
「そう、思うだろ・・・」
「だからさぁ・・・」
などにはほとんど全て意味がない。
中身が全くない記憶に残らない会話。
それを楽しそうに続けている。
理解出来ないのは集中して居なかったからなのか?
そう、思って会話を再度聞いてみる。
だが・・・
「でさぁ・・・」
「だよねぇ・・・」
「それな・・・」
「うん、そう思う」
「バカだねぇ~、
あいつは昔っから・・・」
「そうそう・・・」
「面白そう・・・」
「そう、思うだろ・・・」
「だからさぁ・・・」
と言う様に全く会話の内容が頭に残らない。
何度試しても同じような事を繰り返ししゃべっている様で、記憶に全く残らない不思議な状況だった。
【獅狼】は、
「ここが、【関係迷宮】・・・なのか?」
とつぶやいた。
【天羽】は、
「恐らく違います。
この人間達は、【外枠】。
主要キャストはこの中心に居ると思われます」
と言った。
【外枠】の人間達は、【関係迷宮】の外堀を埋めている賑やかしであり、その辺に居た通行人が【関係迷宮】の魔力に誘われて、被害にあっている66名が特定出来ない様に形作っているのだ。
この中に、66名は役割を与えられ、演じている。
【獅狼】は、
「とにかく、間に入ってみよう」
と言って人垣の間を割って入って、【紫乃】らしき人間を捜す。
【獅狼】は、【写真】で彼女の顔を確認していたが、それらしい人間は居ない。
それに、人垣の何処に割って入っても、みんな似たように、
「でさぁ・・・」
「だよねぇ・・・」
「それな・・・」
「うん、そう思う」
「バカだねぇ~、
あいつは昔っから・・・」
「そうそう・・・」
「面白そう・・・」
「そう、思うだろ・・・」
「だからさぁ・・・」
と全く中味の無い会話しか聞こえて来ない。
【獅狼】は、
「どういう事だ?」
と首を傾げる。
【天羽】は、
「恐らく、人垣による結界の様になっているのでしょう。
まともに探しても意味のない会話を聞かされるだけです。
何かを謎を解かなければ、【関係迷宮】の中に入れない。
そう言う事でしょう」
と言った。
【獅狼】は、
「謎・・・か・・・
そう言うのは正直、苦手だが、問題ない。
色々試すまでだ」
とつぶやいた。




