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(ファーブラ・フィクタイズム2)【オープス・パルマーレ】プロローグ編  作者: 羽絶 与鎮果


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プロローグ編061/【息吹 獅狼(いぶき しろう)】サイト0/3人の【秘書】3

 最後は、次男【息吹(いぶき) 時楼(じろう)】が任命した【本郷(ほんごう) 天羽(あまは)】だ。

 彼女は、

「初めまして【ミスター獅狼】。

 私は、お兄様の【時楼さん】から依頼を受けてやってきた【本郷 天羽】と申します。

 一応、【秘書】と言う事でしたが、本職は貴方と同じ、【万屋】です。

 ただし、【情報専門】のね。

 【時楼さん】は、おっしゃっていました。

『弟は、恐らく自分を曲げないだろう。

 他の兄弟の手前、反対したが本心は自分の思うままに生きて欲しいと思っている。

 弟は【秘書】を欲しいとは言わないだろう。

 だから、【君(天羽)】の知っている情報を弟に与えて欲しい。

 代金はこちらでいくらでも出す』

 とおっしゃられておりました。

 と言う訳でお兄様にお代はいただいておりますので、10でも20でも30でも、知りたい情報を教えますよ。

 巨大な陰謀から縁もゆかりもない街で生まれた赤子の情報まで、全部とは言いませんが、私はかなり知っております。

 それで、【フィクション】を織り交ぜて、依頼者に【物語】として聞かせるのが私の本職です。

 ですが、お兄様からは、【虚構抜き】で情報を伝えて欲しいと依頼されておりますので、その様にお伝えしようと思っております」

 と言った。

 【獅狼】は、

「・・・【時楼兄さん】はどれくらい君に支払ったんだ?

 その金、俺が払うから、【時楼兄さん】に渡して貰えないだろうか?」

 と言った。

 【天羽】は、

「失礼ながら、今の貴方様には支払える様な金額では無いと思いますが・・・」

 と答えた。

「売れる物は売って金にする。

 それでも足りないか?」

「はい。

 ですので、金額を教えますので、借金という事で後でお兄様にお返しいただくのが得策かと存じます」

「・・・仕方ないか・・・

 貰ったものを返せと言っても君に悪いし・・・

 ・・・わかった・・・

 そう、させてもらう。

 それでいくらくらいなんだ?」

「こちらの金額になります」

 と言って【天羽】が【時楼】が渡した金額を提示した。

 その額は、豪邸が何棟も建つほど膨大な金額だった。

 【息吹家】の資産からするとはした金同然だったが、それでもとんでもない金額であり、確かに今の【獅狼】が支払える様な金額では無かった。

 【天羽】は、

「と言う訳ですので、私としましては、貴方様にそれなりの情報を聞いていただけませんとお兄様に情報料を返却せざるを得ないので困ってしまいます。

 私に答えられる範囲であれば、何でもお答えしますので、どうか、何でも聞いてください。

 私にとって【情報】は商売道具であり、信用、信頼の証となっております。

 お代だけいただいて、【情報】を渡さないのは、【情報万屋】としての沽券に関わりますのでどうか、聞いてくださいな」

「わかった。

 じゃあ、聞こう。

 何でも良いんだな?」

「はい。

 何でもかまいません。

 情報の質にもよりますが、かなりの情報でも200や300の価値のあるお代はいただいておりますので」

「わかった。

 【彼女】・・・と言ってわかるかな?

 俺には思い人が居る。

 その人とまた会うための情報が欲しい。

 顔も名前もわからない。

 いや・・・わからない事は無かったのだが、何故か、彼女が去った時、記憶から消えたんだ。

 ただ彼女の事がとても好きだったと言う気持ちだけを残して、全て消えてしまった。

 そんな【彼女】の情報なんて・・・わからないよな・・・」

「いえ・・・

 そんな事はございませんよ。

 それだけの情報があれば、ある程度は追加情報をお伝えする事が出来ます。

 失礼ながら、【椎堂 亜里砂さん】との会話も聞かせていただきました。

 申し訳ありませんが、こちらも商売ですので、盗聴という形を取らせていただきました。

 まことに申し訳ありません。

 それで【椎堂さん】からの情報に上乗せすると言う形でお伝えする事になります。

 貴方様の思い人である【彼女】は、【四面祖禍】である事に間違いはございません。

 確定という事ではございませんが【ラスト・オーダー】である21集目である事もほぼ間違いは無いと思われます。

 【ラスト・オーダー】の【女性】としての名前は、【メルヘン】。

 【御伽噺】の様々な【プリンセス達】の【化身】です。

 貴方様が名前と顔を覚えて居なかったのは彼女の【異能】が原因です。

 【男性】としての名前は、【ロード・ゴースト】。

 様々な【覇王】達の没後の残留思念が集まって出来た【キメラゴースト】です。

 【老人】としての名前は、【ジャック・クリエイト】。

 この【四面祖禍】を作った張本人です。

 彼は、そのために20集の【四面祖禍】を作り出しました。

 彼自身が【四面祖禍】になった事で、【四面祖禍プロジェクト】は完成しました。

 そのため、21集が【ラスト・オーダー】と呼ばれております。

 【若人】としての名前は、【ネームレス・モンスター】。

 【ジャック・クリエイト】の【孫娘】として育てていた【正体不明】の【怪物】で【ジャック・クリエイト】は、この【ネームレス・モンスター】と同一の存在になる事が目的で、【四面祖禍】を作り出したとされています。

 【ネームレス・モンスター】には名前を与えてはならないとされています。

 【名】を与えれば彼女に【意味】が生まれる。

 そうなった時、新たな脅威が生まれるとされています。

 【ネクスト・オーダー】とされる幻の22集から24集の3集は【ネームレス・モンスター】の【子供】として誕生するとされています。

 私の方から、【ジャック・クリエイト】こそ、【四面祖禍】を作り出した元凶だとお兄様方にお伝えしております。

 ですので、お兄様は彼女の事を【あの女】と呼ばれているのだと思います。

 その点はお詫びします。

 配慮が足らず、申し訳ありませんでした」

 と言う話になった。

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