プロローグ編059/【息吹 獅狼(いぶき しろう)】サイト0/3人の【秘書】1
兄3人との兄弟会議から数日して、兄達3人がそれぞれ任命した【秘書】達と【獅狼】が会う日となった。
これから1時間ずつ、【秘書】と面談をする。
最初は、長男【息吹 市郎】が任命した【椎堂 亜里砂】と言う女性、
次は、三男【息吹 参朗】が任命した【中野 希望】と言う女性、
最後に次男【息吹 時楼】が任命した【本郷 天羽】と言う女性、
とそれぞれ面談する事になっている。
まずは、【椎堂 亜里砂】だ。
彼女には、【獅狼】と共に儲けた利益の10分の1を取り分として受け取っても良いと伝えている。
もちろん、他の秘書と【獅狼】で儲けた分は入らない。
あくまでも仕事をして初めて報酬が入ると言う事になっている。
後は、慈善事業でやっている様な【獅狼】に如何に儲けさせるかが問題となる。
その上で彼女の手腕が試されると言う事になる。
面接に来た【亜里砂】に対して、【獅狼】は、
「えっと・・・【椎堂 亜里砂さん】・・・
君はどうして俺の【秘書】になりに来たの?」
と尋ねた。
兄達に何を言われて来たのか知りたかったのだ。
その質問には答えずに、【亜里砂】は、
「失礼ながら、【あの女】と言う人物について調べさせていただきました。
面接まで時間も無かったので、調べられた事は限られていますが、それでもある程度は情報が集まりました。
【市郎様】がおっしゃっていた【あの女】とされる存在は、人間ではございません。
【四面楚歌】と言う言葉から生まれた、【四つの面】と【祖先の祖】と【禍と書いて禍】での【四面祖禍】と呼ばれる存在です。
それは【老若男女】の4つの【存在】を1つにまとめた【個体群体】と呼ばれる存在です。
【個体群体】とは、1つの存在権を4つの【存在】が共有し、交代で顕現する非常に稀な存在です。
【四面祖禍】は、【老若男女】を基準とし、【老】が男性なら【若】は女性、【老】が女性なら【若】は男性となり、男女比は1対1であるという特徴がある様です。
【四面祖禍】は、21集・・・【四面祖禍】/【個体群体】の数え方は【1人】、【2人】では無く、【1集】、【2集】と数えるそうです。
失礼・・・話を戻しますが、21集存在し、【あの女】と呼ばれる者は、【四面祖禍】の【女】に該当すると思われます。
【老若男女】は、
【仙人(老)】、【怪物(若)】、【聖者(男)】、【魔女(女)】の【パターン】、
【妖怪(老)】、【精霊(若)】、【魔王(男)】、【聖女(女)】の【パターン】、
などが考えられ【清濁】合わせ持つ特徴を持つとされている様です。
仮に【あの女】が【聖女】だったとしても、【その女】と【存在権】を共有する、他の【老若男】の中には、必ず邪悪な存在も混じっていると推察されます。
残念ながら、【あの女】と言う存在の【本名】まではたどり着くことは出来ませんでしたが、おそらく、【ラスト・オーダー】とされる21番目の【四面祖禍】ではないかと思われます。
【獅狼様】は、最悪の悪夢とされた【13番目の四面祖禍】をご存じですか?」
と矢継ぎ早にしゃべった。
【獅狼】は、
(駄目だ・・・
この人とは全く合わないな・・・)
と思いつつ、
「いや、【四面祖禍】とか初耳なんだが・・・
彼女の事を【あの女】扱いするのは少し面白くない。
もう少し言葉を選んで欲しい」
と答えた。
【亜里砂】は、その言葉を無視して、
「・・・【13番目の四面祖禍】とは【老若男女】が全て、【邪悪】に染まったとされる者達です。
【善なる存在】が居ようと、【邪悪なる存在】が居る限り、迫害されるのは避けられません。
それに負けた時、【善】が【悪】に堕ちます。
そのため、【禍】と言う字が付けられているのです。
今は善でもいずれ悪に染まる。
それが、【四面祖禍】なのです。
お兄様方もそれを心配なさっているのです。
どうかご理解下さい。
【あの女】の話については以上です。
次はビジネスの話をしましょう」
と言って、今度は金の話をしだした。
その話は全く頭に入って来なかった。
出した結論は、
「【市郎兄さん】・・・
彼女については無理だ。
彼女とはやって行けない。
考え方がまるで違う。
必ず衝突する。
いくら兄さんの頼みでも無理なものは無理だ」
と言って、【亜里砂】の事を拒否したのだった。




