プロローグ編045/【雨条 雪寿納(うじょう ゆきずな)/(偽者)/元、札月 るわ(ふだつき るわ)】サイト0/免許皆伝1
【雪寿納/るわ】は、【将三郎】から、【他任駒勢】の【創造術】の免許皆伝をもらえる状態になった。
ただし、最後のテストが残っている。
しかし、これで作るための場所、
道具、
材料、
の3つが揃えば、いつでも自分を守るための【他任駒勢】が自分で作れる様になっていた。
普通、【他任駒勢】は各工場での分業制なのだが、【将三郎】の所は一括で、ネジ一本から仕上げ、メンテナンスまで全て行う。
そのため、技術が他に流れないと言う構造になっていた。
【将三郎】は、
「よくぞ、俺の技術を身につけた。
だが、最後のテストがまだ残っている。
テストの内容は簡単だ。
だが、これはお前さんの資質の問題。
出来ない時は出来ない。
出来なかった場合、お前さんに免許皆伝を与える事は出来ない。
これはテストと同時に、これから跡継ぎとしてやって行くのに必要な絶対条件だからだ。 これが出来なければ商売にならない。
そう言うテストだ。
どんな事を見るかわかるか?」
と言った。
【雪寿納/るわ】は、
「簡単だけど、出来ない時は出来ない・・・
それは、一体、どういったテストなのでしょうか?」
と尋ねた。
「簡単な話だ。
俺はこれから【素人】になったつもりで、100の内、ランダムに10の質問をする。
それをお前さんは、【素人】にも分かり易い様にかみ砕いて説明しろ。
【客】はみんな素人だ。
素人が理解出来なきゃ、客は付かない。
当たり前の話だろ?
お前さんには専門用語を含めて伝授した。
だが、本当の意味でそれを理解していれば、素人に分かり易い言葉で表現出来るはずだ。
それを見るテストだ。
答えとしては【素人レベル】の簡単な質問ばかりだ。
それをどう、お前さんは、その【素人】に物の本質を理解させる事が出来るか?
それを試させてもらう。
100の内、10問だが、10問とも全部、正解と言える答えを用意出来なければ失格だ。
また、考える時間は与えられない。
間は5秒までだ。
それ以上は不正解とさせてもらう。
間が空けば、【客】は不安になる。
だから、ほぼ即答で答えなくてはならない。
説明が長ったらしいと客が飽きる。
なるべく簡潔に分かり易く説明する。
それが出来て初めて一人前だ。
これが、俺がお前さんに求めるレベルとなる。
出来るか?
いや、受けるか?
受ける事が出来るか?
失敗すれば、もう1カ月、学んでもらう。
その後でまた、テストして、失敗したら、更にもう1カ月、学んで貰う。
その後のテストで不合格なら、お前さんは破門だ。
チャンスは3回。
だが、俺が求めているのは3回ギリギリまで使う事じゃねぇ。
1発合格。
一応、チャンスはやるが、後がない背水の陣の気持ちで受けてもらう。
良いな?
それでやるのか?
見送ってもう1カ月学んでからやるのか?
どちらか好きな方を選べ。
この選択もテストの一部だ。
後継者として仕事を決断しなくちゃならねぇ事も時にはある。
そのつもりで決めてくれ」
「はい。
受けさせていただきます。
短く出来るかどうかはまだわかりませんが、やらせていただきます」
「よく言った。
それでこそ、俺の後継者候補だ。
じゃあ、100の質問が書かれた折りたたまれた紙が100枚ある。
その中から、中身を見ずに10枚選べ。
それがお前さんの運命を決める」
「はい。
わかりました。
10枚ですね。
1枚、2枚、3枚・・・
・・・8枚、9枚、10枚。
これで宜しいですか?」
「よし、それを俺に渡せ。
俺がシャッフルして、上から順番にお前さんに質問するから5秒以内にまとめて答えていけ」
「はい」
と言う話になった。




